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女子日本代表:第2次強化合宿レポート「戦い方のシナリオがいくつも用意されているのでプレーしやすい」梅木千夏選手
女子日本代表は5月13日〜23日の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第2次強化合宿を実施。東洋大学や大東文化大学の男子バスケ部にご協力いただき、サポートメンバーのジョシュア ンフォンノボン テミトペ選手(富士通レッドウェーブ)とイゾジェ・ウチェ選手(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)とともに、高さや強さ対策によるフィジカルコンタクトの多い練習が行われました。

 キャプテンの林咲希選手(富士通レッドウェーブ)は男子選手と対峙し、世界レベルと変わらぬ状況を歓迎します。3年間に渡って積み上げてきた日本のスタイルに対し、「みんなも何をすれば良いかが分かるようになっており、理解力も早いです。それも一人ひとりがコミュニケーションを取って次のプレーを認識できているからこそであり、良い流れで合宿が進んでいます」と林選手は手応えを感じていました。短いショットクロックの中で次々に攻守を切り替えながら連続得点を決めたり、5on5でラリーが続いたり、息が上がる練習の中で、「疲れてきたときにこそ遂行できるかどうか」を課題として挙げます。



 本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)は、「自分の強みである3ポイントシュートを見逃さずに狙うこと」を徹底し、好調さをアピール。「前の練習の課題をコーチ陣がピックアップしてくれるので、みんなが一緒になって課題に向かって取り組めており、良い積み上げができています」と本橋選手も率先してコミュニケーションを取ります。恩塚ヘッドコーチは、「シュートが入る入らないやミスは誰にでもある。でも、そのあとにどうするか、戦いに対して自分たちのプレーをやり抜くことは大事にしたい。我々が世界一を目指す上で、苦しいときこそやり抜けるように、個人としてもチームとしてもその姿を示し続けるように意識して欲しい」と選手たちに伝え、共通認識を深めながら目標へ向かっています。

 7月29日にアメリカとの開幕戦が決まっており、その対策もはじまりました。世界No.1チームにフォーカスすることで、ベルギーやドイツの対策になるかと言えば、「自分たちは一戦一戦、気持ちを込めて戦えない限りは、どの試合もやっぱり苦しいと思っています」と林選手は答えます。対戦相手よりも、「自信を持ってコートで自分たちの強みを出せるように、今は毎日毎日しっかり練習しています」と続け、日本のスタイルを確立することが先決です。

 恩塚ジャパンに初招集された梅木千夏選手(トヨタ自動車アンテロープス)は、「これまでの合宿ではレベルの違いを痛感させられましたが、今回は自分の役割や仕事をしっかりできている感覚があります」と感想を述べます。恩塚ヘッドコーチのバスケに対して、「これがダメだったらこう動く、といった戦い方のシナリオがいくつも用意されているのでプレーしやすいです」という梅木選手には合っているようです。先に日本代表として活躍するチームメイトの山本麻衣選手の背中をずっと見て、イメージできていました。


「アドバイスを求めやすく、見ているだけでももちろん勉強になります。いつまでも背中を追いかけていきたいけど、追いかけてるだけでは日本代表に入ることはできないので、追い抜くつもりで取り組みたいです。Wリーグに入ってから、オリンピック出場をずっと目標にしてきました。この合宿に呼んでいただいたことでそのチャンスがあり、誰にも負けない気持ちで、絶対に勝ち獲ろうという気持ちでがんばっています」

 今合宿は選考があるために危機感を持ちながらも、全員が同じ方向を向いて取り組み、積極的にコミュニケーションを取って着実にチームとして上向いています。まずは、6月20日(木)・21日(金)に北海きたえーるで開催される 「三井不動産カップ 2024 北海道大会」(チケット好評発売中) にファンの皆さんの前でプレーできることを目指し、第3次強化合宿へ続きます。