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女子日本代表:アジア競技大会[準々決勝]日本 89-47 インドネシア「まわりに声をかけること、良い表情で雰囲気を作ることが私の持ち味」川井麻衣選手
 「第19回アジア競技大会(2022/杭州)」は本日10月2日(月)より、決勝トーナメントがはじまりました。予選1位通過の男子日本代表は準々決勝進出決定戦の結果、明日10月3日(火)21:00から行われる準々決勝の相手はチャイニーズ・タイペイに決定。出場チームが少ない女子は、予選上位8チームで争われる準々決勝がスタート。女子日本代表はインドネシアに89-47で勝利し、ベスト4進出を決めました。

 インドネシアは今年のFIBAアジアカップ ディビジョンBを優勝し、次回大会より日本と同じディビジョンAへ昇格を決めた勢いのあるチーム。しかし、日本は相手よりも11本多い15本の3ポイントシュートを決め、相手に31本のターンオーバーを与え、そこから48点を挙げ、日本らしいプレーで快勝します。

 既報どおり、体調不良により本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)を欠いたこの試合。「チームとしてステップアップする機会とし、自分たちの仕事を試合を通してやり通すこと」を恩塚亨ヘッドコーチは選手に伝え、この試合に臨みました。本橋選手に代わってポイントガードを務めた川井麻衣選手(トヨタ自動車アンテロープス)は15点・5アシストと、コンボガードとして持ち味を発揮。若手の朝比奈あずさ選手(筑波大学2年)と薮未奈海選手(デンソー アイリス)も多くのプレータイムが与えられ、「ステップアップした姿を見せてくれたことをとてもうれしく、心強く思っています。チームとしても、このステップアップによって力に厚みができて、明日の準決勝へ向けた3連戦を良い形で戦って行けます」と恩塚ヘッドコーチも評価します。


 川井選手は自身の持ち味として、「リーダーシップを執ってまわりに声をかけること、良い表情で雰囲気を作ること」を挙げ、それは恩塚ヘッドコーチにも求められています。直前合宿から追加招集され、はじめての日本代表ということもあり、覚えることもたくさんあるはずです。それでもまわりに声をかけ、この試合も13点を挙げた平下愛佳選手が好調な要因も、同じトヨタ自動車アンテロープスのチームメイトである川井選手の支えも大きいはずです。

 まわりに気配りをする川井選手ですが、ここまでの4試合を終えた自身の課題について、「どうしてもパスを見てしまい、まわりを生かそうと思ってしまいます。それで今日もミスになりかけたり、迷ったシュートになってしまったりしました。試合中に恩塚さんから『打って行け』と言われたことで、後半は良いプレーができたかなと思います」と思い切りの良い3ポイントシュートを3本放ち、すべて成功させました。

 今大会がはじまる前、「朝比奈選手のプレータイムは伸びると思っています」と恩塚ヘッドコーチは期待を寄せます。その言葉どおり、FIBAアジアカップ2023では平均9分弱の出場時間でしたが、この試合は22分とコートに立つ時間が増えています。「オフェンスでのチームコンセプトとして停滞しないことがあり、センターとしてボールをつなぐことやスクリーンをかけて相手の動きを見て動くことが鍵になってくると思っています」と朝比奈選手は意識し、持ち味でもあるコンビネーションプレーで得点を重ねます。


 センターとしてリバウンドの役割も徹底し、インドネシア戦はチームハイの9本をマーク。これまでの試合を経て、「まだまだ足りないところや、もっとこうできたらいいなと思うところはあります。でも、それは日本に帰ってから取り組めば良いと思っています。今できることに対し、100%のプレーでチャレンジする。それによって、さらなる課題も見えてくると思っています」と朝比奈選手は課題と手応えを実感しながら、レベルアップしています。

 準決勝へ進んだ女子は、3連戦目となる10月3日(火)に韓国と対戦。アジア競技大会では過去4大会、銅メダルが続いており、最後に決勝へ進んだのは優勝した1998年バンコク大会以来、四半世紀も昔のことです。これまでの試合と比較し、「中国や韓国の試合を見ていますが強いです。まずはポジショニングで先手をとって有利になる戦いをすること、システムをうまく使ってオフェンスを停滞させないこと、あるいは3ポイントシュートのチャンスを創出し、カオスの中で合理的に判断をしていけることをベースにして戦っていきたいです」と恩塚ヘッドコーチは述べ、ここからが本当の戦いです。

 「コンタクトの部分で負けないことや、自分の持ち味である合わせのプレーを試合の中で出していくことが必要です。しっかり自分の力を出し切って、優勝に貢献できるようにがんばりたいです」という朝比奈選手はキープレーヤーの一人。今夏、韓国KBLのチームと対戦したばかりの川井選手は選手の情報などがあるとともに、「相手のことよりも自分たちのバスケを遂行することや、オフェンスで停滞しない目標があります。今大会の結果だけではなく、来年2月のOQT(FIBA パリ2024オリンピック世界最終予選)へ向かう通過点だと思っています。そこへ向けて良い結果を残せるように、自分たちにフォーカスして1ゲーム1ゲームを戦って行き、優勝したいです」と言うとおり、成長と結果の両方を追い求めていく大会です。