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女子日本代表:アジア競技大会 予選グループ[第2戦]日本 92-30 カザフスタン「結果を残して帰りたいですし、プレッシャーを感じています」宮崎早織選手
「第19回アジア競技大会(2022/杭州)」予選グループ第2戦に臨んだ女子日本代表はカザフスタンと対戦。92-30と危なげないゲーム運びで2連勝。次戦は10月1日(日)18:30より2連勝同士のフィリピンと予選グループ最終戦を行い、勝った方が1位通過を決めます。




 カザフスタンに第1クォーターこそ12点を許しましたが、その後はいずれも一桁に抑えます。第3クォーターは3点、後半の20分間を9点しか与えません。恩塚亨ヘッドコーチは、「高いエネルギーで戦い抜くために、フィジカルにプレーすること。ディフェンスから相手を削っていこうと試合前に話し、それをチームで終始プレーできたのは良かったです」とこの試合を振り返ります。日本のスティールは25本、逆にカザフスタンは40本のターンオーバーを数え、ディフェンスの良さがスタッツにも現れています。

 コンディション不良により大事を取って初戦は出場機会のなかった赤穂ひまわり選手(デンソー アイリス)は、この試合より復帰。17点を挙げたオフェンスだけではなく、「ボールにプレッシャーをかけ、ゴール下で相手の最後のフィニッシュを妨害してくれる選手です」とディフェンスの要として、恩塚ヘッドコーチも頼りにしています。

 初戦のホンコン・チャイナ戦をベンチで見ていた赤穂選手は、「相手のシュートが入っていなかったので良かったですが、悪い瞬間に勢いよく攻められたり、リバウンドも何本か獲られたりしていました。これからレベルが高い相手に対して、やっぱりディフェンスが大事になってきます」と感じており、それはチームとしても課題に挙がっていました。この試合を30点に抑えられたのも、赤穂選手の活躍ととにチームとして修正できた成果です。

 カザフスタンはFIBAアジアカップではディビジョンBと下部リーグのチームであり、ホンコン・チャイナは出場していません。金メダルを目標にする日本にとって予選グループの戦い方に対し、宮崎早織選手(ENEOSサンフラワーズ)は「得失点が関係してくるので、最後まで40分間走り続けるのは当たり前ですが、どんどんみんなで点を獲っていくスタイルを意識しています」と話し、62点差ついたこの試合も、最後の1秒までゴールを狙って行きました。赤穂選手も、「点差が離れても最後まで攻撃の手を緩めず、強度の高いまま戦い続けることをチーム内では話し合っています。その結果、これまでの2試合は点差を離して勝つことができました」と続け、相手に合わせることなく自分たちのスタイルを徹底しています。

 今夏のFIBAアジアカップで見えた課題に対し、直前の合宿では修正点を強化してきました。2試合を終え、「手応えは感じつつも、やっぱりクォーターの入りにミスからはじまっている部分が今日も2回ほどありました。上に進めば進むほど、それが命取りになるので修正していきたいです」と宮崎選手は妥協することなく、試合を通して突き詰めています。




 赤穂選手とオコエ桃仁花選手(UC Capitals)とともに、2021年9月から始動した恩塚ジャパンでは皆勤賞の宮崎選手。東京2020オリンピックにも出場し、数々の経験をしてきましたが「本当に結果を残して帰りたいですし、プレッシャーを感じています」と金メダルを獲るために努力を続け、不安も尽きません。世界へとつながる大会ではありませんが、ここで結果を出すことが今後のFIBAパリ2024オリンピック世界最終戦、そしてオリンピックメンバーとなって活躍するためにも結果を求める選手たち。宮崎選手をはじめ、全員が高いスタンダードで、世界一になるための挑戦を続けています。