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女子U16日本代表:FIBA U16女子アジア選手権直前合宿レポート「コンタクトを強くしてディフェンスをすることが大事」山下笑伶奈選手
 7月10日(月)より開幕する「FIBA U16女子アジア選手権大会2023」へ向け、味の素ナショナルスポーツセンターにて大会直前合宿を行った女子U16日本代表チーム。本日7月7日(金)に開催地となるヨルダンへ出発します。上位4チームに与えられる2024年「FIBA U17女子ワールドカップ」(メキシコ)への出場権獲得を最初の目標とし、2011年以来の王座奪還に挑みます。

 国内最終合宿では、「練習中はあえて『ぶつかり合い』という言葉を使いましたが、とにかくコンタクトを徹底させました。国際大会では無意味にぶつかってくる相手に対し、自分たちもしっかりとぶつかることを練習メニューのあらゆるところに散りばめて、実際の映像も見せながら意識させました」と藪内夏美ヘッドコーチは話し、海外の選手たちのフィジカルに驚かず、負けないように準備します。

 予選ラウンド(グループフェーズ)はサモア、ニュージーランド、そして中国とフィジカルの強いチームばかりとの対戦が続きます。はじめての国際大会へ臨む女子U16日本代表選手たち。一番身長の高い山下笑伶奈選手(昭和学院高校2年)でも、「背が高い選手が多く、コンタクトも今以上に強くなると思います。練習して来たペイントアタックからどんどん3ポイントシュートを打っていくことや、コンタクトを強くしてディフェンスをすることが大事だと思います」と相手をイメージしながら練習に励んでいました。



 ポイントガードの濱田ななの選手(桜花学園高校1年)は「まだボックスアウトやルーズボール、ディフェンスでは前からプレッシャーをかけることを徹底しなければいけませんが、5on5の中でまだできていないところがあります」と課題を挙げ、開幕までの残り少ない期間でのステップアップを目指します。「ディフェンスでプレッシャーをかけて、相手に簡単にプレーをさせないとともに相手よりも小さい分、走って勝つことが大事だと思います」と濵田選手は日本の強みを発揮できるように努めています。



 オフェンスに関しては、女子日本代表の強化方針にもある自らクリエイトするプレーに対し、「一番簡単な部分をほんの少しですが、エッセンスとして取り入れてます。この年代は、まだまだ自分の判断で全てができるようになるレベルとしては正直足りていません。しかし、約束事や選択肢を減らすことで、迷っている時間を少なくしてプレーできるようにはしています」と藪内ヘッドコーチは述べ、女子日本代表につながる一気通貫の強化を担います。

 前回合宿では女子日本代表合宿を見学し、この直前合宿では男子日本代表の練習を目の当たりにしました。見学後、藪内ヘッドコーチは選手たちにその感想を聞いたところ、「シュートがよく入っていた」「パスが強かった」「○○選手がかっこよかった」など選手たちは刺激を受けます。濵田選手も「3ポイントシュートをほとんど決めていて、動きながらでも自分のシュートフォームで決め切っているところがすごかったです」と目を輝かせます。日本代表トップチームの練習見学は、最高峰の技術などを見て学ぶとともに、藪内ヘッドコーチは「何でも良いので沸いてきたその感情を大事にして欲しい。将来、今度はみんなが見られる側になったときに、同じように思ってもらえる選手になっていこう」と伝えていた意図があります。

 今年3月に行われたエントリーキャンプでは26人を招集し、そこから合宿を重ねながら選手を選考し、最終12人の女子U16日本代表選手が選ばれました。「これまで多くの人数がいましたが12人に絞られたので、自覚とか責任を持ってFIBA U16アジア選手権を戦っていかなければいけないと思いました」と山下選手は気を引き締めます。

「日本では戦えないような相手が多く、それは高さの部分だったり、フィジカルの部分だったり、いろんな違いがあると思います。その中で、自分がどれだけ通用するかを試していきたいです。目標は優勝することです」