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男子日本代表:静岡大会直前合宿レポート「日本代表に呼ばれるかなと期待しつつも…」原修太選手
 「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」へ向けた強化試合の初戦となる「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2023静岡大会」が、いよいよ7月8日(土)・9日(日)にチャイニーズ・タイペイを迎えて浜松アリーナで開催されます。すでにチケットは完売となっていますが8日(土)15:00より日本テレビ、9日(日)14:00よりテレビ朝日にて生中継されます。また、TVerとバスケットLIVEでも生配信されますので、どこでも男子日本代表の戦いをご覧いただけます。

 FIBAワールドカップ開幕戦の相手であるドイツに照準を合わせ、男子日本代表は日々厳しい練習を続けています。一番最後までBリーグを戦い抜いた千葉ジェッツの富樫勇樹選手と原修太選手も合流し、疲れを見せることなく汗を流しています。「日本代表に呼ばれるかなと期待しつつも、FIBAワールドカップの選考も終盤にきているので、呼ばれない可能性もあると思っていました」と原選手が言うように、2021年11月にトム・ホーバスヘッドコーチ体制がスタートしたFIBAワールドカップ アジア予選へ臨む最初の合宿以来の招集となります。

 久しぶりの代表合宿に対し、「僕以外の全員がフォーメーションやトムさんのバスケを理解している中に入ったので、本当に最初の数回はプレーをなぞることしかできなかったです。トムさんのバスケは選手の感性や状況判断に任せるセットプレーが多いので、他の選手と合わせるのに最初はすごく苦労しました」と言います。しかし、経験豊富なプロ選手であり、「理解力は早い方だと思っています」という長所を生かし、チャイニーズ・タイペイ戦に間に合わせることができました。

 このチームの中での役割として、「シューターではないと思っています。別に3ポイントシュートが不得意なわけでもないので、空いたら打つのは変わらないです。それ以上に、ディフェンスとドライブを求められていると思っています」と原選手は考え、何よりもディフェンスに自信を持ってアピールしています。



 これまでは候補選手止まりの原選手ですが、Bリーグではベストファイブとベストディフェンダーに選ばれ、着実にステップアップしてきました。「FIBAワールドカップやオリンピックに出ることが日本代表の目標であり、そこへ向けた最終候補まで絞られたところでふたたび呼んでもらえたことは本当に光栄です。できる限り全力を尽くして臨みたいです」という原選手は、大舞台で初の日本代表入りを目指します。

 男子日本代表のシューターとして定着しつつある須田侑太郎選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)。「3ポイントシュートはチームに求められているところであり、自分のアイデンティティでもあるので突き詰めていきたいです」と自信を持って代表活動をスタートさせています。その3ポイントシュートも「レンジを広げたり、本当に少しの隙でも速いモーションからしっかりと自分のシュートを打ち切ったり、とにかく決め切ることが大事になります」と磨きをかけます。しかし、これまではいずれもアジアのチームが相手の戦いであり、「(FIBAワールドカップ アジア予選での)オーストラリア戦はベンチに入っていないので、世界レベルのサイズ感がある選手と対戦した経験がありません。これからの強化試合が本当に貴重な経験になり、チャレンジしながら見えてくるものもあると思っています」と話し、まだ見ぬ高いレベルを想定しながら取り組んでいます。



 ドイツ、フィンランド、オーストラリアと予選で対戦することが決まっており、強化試合ではニュージーランド、アンゴラ、フランス、スロベニアと同じくFIBAワールドカップ出場チームとの対戦が続きます。世界に挑むためにも、「自分たちを信じることがまず大事になる」とホーバスヘッドコーチは常に選手たちに伝えています。須田選手もその言葉を胸に、「自分たちを信じることができて、ようやく同じ土俵に立てるかどうかくらいのレベルだと思います。アジア1位になってパリ2024オリンピックの出場権獲得という目標を含めて、自分たちならばできると選手たちは本当に信じています。でも、もっともっと信じないといけないし、そこを練習やこれからはじまる強化試合を通じて見えて来るもあると思います」と須田選手は気を引き締め、細かい部分を突き詰めることに注力しています。この合宿の成果を試す最初の戦いが、2日後のチャイニーズ・タイペイとの強化試合になります。