FIBA女子アジアカップ【決勝】日本71-73中国:惜しくも6連覇ならずに準優勝ーーしかし、新たなスタイルに手応えを実感
「FIBA 女子アジアカップ2023」は最終日。女子日本代表のラストゲームは中国と優勝を争います。拮抗した展開が続く決勝戦は、40分間のうち約24分間は日本がリードしていました。しかし、第4クォーター残り5分、60-60で追いついた中国はディフェンスの強度をさらに上げると、日本は24秒などショットクロックバイオレーションで攻め手を阻まれます。恩塚亨ヘッドコーチは「一つの切り口として、シュータープレーを用意していました。それを壊されても、もう一手ありましたがタイミングをうまく取れずに、良いシュートにつなげられなかったです」と責任を感じています。必死に追い上げましたが71-73と2点及ばず、長崎県大村市で行われた2011年大会以来に中国が優勝を奪還。オールスター・ファイブを受賞した山本選手は、「みんなに助けられてこのような賞をいただけたので、本当に感謝したいです」とコメント。悔しい結果に終わりましたが、昨年のFIBA女子ワールドカップよりも成長できたことをみんなが実感できる大会になりました。恩塚ヘッドコーチは、今大会を以下のように締めくくります。
「まずトレーニングしてきたシステムに関して、ペイントタッチや3ポイントシュートのチャンスにつなげていくこと、停滞しないでプレーし続けるということに関しては収穫がありました。今日は71点でしたが、今大会を通して平均87.8点は良かった点です。ディフェンスでも相手を削って、主導権を握ることもできていました。ディフェンスの読み合いやシステムの中での読み合いが、もう少し高いレベルでできるようになると、システムを超えた攻防に磨きがかかっていくと思っています。そこを目指していきたいです」
恩塚ヘッドコーチは相手のプレーを把握しつつ、その上を行くプレーを求めています。当然ではありますが、容易なことではありません。6連覇には届きませんでしたが、目指すべき新たなスタイルが明確になる大会になりました。林咲希キャプテンは、女子日本代表が世界一になるために求められていることをこう理解しています。
「やっぱり1人ひとりがやる気を出さないと絶対できないです。また、セットプレーがないので、1人ひとりのコミュニケーション能力や声のかけ方、踏ん張るところで踏ん張ることが大事になります。もし、そこで誰か1人でも踏ん張れなかったら、絶対に成立できないバスケです。そのためにも、まずはチーム力がすごく大切です。その上にスキルがあります。がんばって走ることは、必ずやらなければいけないことですし、それが今大会を通して最低限できるチームになったと感じています。ここをベースに、さらにみんながスキルアップし、恩塚ヘッドコーチの言うアジリティの部分である足の速さだけではなく、頭の回転の速さをもっともっと求めていかないといけないと思いました」
この取り組みがはじまった当初は、理解度が足りていなかったと振り返る髙田真希選手。しかし、恩塚ヘッドコーチが求める「ディフェンスを見てプレーする」ことを、大きな中国#15Xu Han選手を相手に発揮し、17点の活躍を見せました。
「最初の頃は、相手を見ながらというよりも求められているプレーの順番を追ってしまっているケースがありました。しかし、実際の試合では相手の守り方が違いますし、チャンスに対する狙い目とかも変わってきます。システムの中で、ディフェンスに対してどうやって自分たちが動いていけば良いか、その判断が重要です。最初はなかなかうまくいきませんでしたが、練習や試合を重ねてきたことで、相手のディフェンスに合わせてズレてるならば崩して、どんどん仕掛けていくことができていると実感できました。ディフェンスによって崩していけるシーンが多くなってきたので、もっともっと精度を高めていきたいです」
ポイントガードの山本麻衣選手も、「恩塚ヘッドコーチが求めるスタイルが、みんなに浸透しています。全員がそれを元にし、自らいろいろ発想力を働かせてプレーすることができていました。本当にチーム一丸となって、全員が同じ方向を向いて戦えていました」と実感します。来シーズンはスペインリーグで戦う馬瓜ステファニー選手にとっても、「大きい相手がフィジカルに守って来たり、自分に対しての守り方を変えてきたりしても、いろいろと見ながらプレーで打開できたことがこの大会を通して成長できた部分です」と日本のスタイルが世界に通用する手応えは感じられました。
恩塚ヘッドコーチは「チーム全員でワンプレーワンプレーを戦い抜き、それを良いエネルギーで戦う姿勢は、最後の最後までブレずにできました。選手たちの勝利への気持ちや日本代表して戦うプライドは素晴らしかったです」と選手たちを称えました。今後は所属チームに戻りますが、今大会で実感できたベースを忘れることなく、FIBAオリンピック世界最終予選でパリ2024オリンピックの切符をつかみに行きます。
■最終結果
優 勝:中国
準優勝:日本
第3位:オーストラリア
第4位:ニュージーランド
第5位:韓国
第6位:フィリピン
第7位:レバノン
第8位:チャイニーズ・タイペイ
「まずトレーニングしてきたシステムに関して、ペイントタッチや3ポイントシュートのチャンスにつなげていくこと、停滞しないでプレーし続けるということに関しては収穫がありました。今日は71点でしたが、今大会を通して平均87.8点は良かった点です。ディフェンスでも相手を削って、主導権を握ることもできていました。ディフェンスの読み合いやシステムの中での読み合いが、もう少し高いレベルでできるようになると、システムを超えた攻防に磨きがかかっていくと思っています。そこを目指していきたいです」
恩塚ヘッドコーチは相手のプレーを把握しつつ、その上を行くプレーを求めています。当然ではありますが、容易なことではありません。6連覇には届きませんでしたが、目指すべき新たなスタイルが明確になる大会になりました。林咲希キャプテンは、女子日本代表が世界一になるために求められていることをこう理解しています。
「やっぱり1人ひとりがやる気を出さないと絶対できないです。また、セットプレーがないので、1人ひとりのコミュニケーション能力や声のかけ方、踏ん張るところで踏ん張ることが大事になります。もし、そこで誰か1人でも踏ん張れなかったら、絶対に成立できないバスケです。そのためにも、まずはチーム力がすごく大切です。その上にスキルがあります。がんばって走ることは、必ずやらなければいけないことですし、それが今大会を通して最低限できるチームになったと感じています。ここをベースに、さらにみんながスキルアップし、恩塚ヘッドコーチの言うアジリティの部分である足の速さだけではなく、頭の回転の速さをもっともっと求めていかないといけないと思いました」
この取り組みがはじまった当初は、理解度が足りていなかったと振り返る髙田真希選手。しかし、恩塚ヘッドコーチが求める「ディフェンスを見てプレーする」ことを、大きな中国#15Xu Han選手を相手に発揮し、17点の活躍を見せました。
「最初の頃は、相手を見ながらというよりも求められているプレーの順番を追ってしまっているケースがありました。しかし、実際の試合では相手の守り方が違いますし、チャンスに対する狙い目とかも変わってきます。システムの中で、ディフェンスに対してどうやって自分たちが動いていけば良いか、その判断が重要です。最初はなかなかうまくいきませんでしたが、練習や試合を重ねてきたことで、相手のディフェンスに合わせてズレてるならば崩して、どんどん仕掛けていくことができていると実感できました。ディフェンスによって崩していけるシーンが多くなってきたので、もっともっと精度を高めていきたいです」
ポイントガードの山本麻衣選手も、「恩塚ヘッドコーチが求めるスタイルが、みんなに浸透しています。全員がそれを元にし、自らいろいろ発想力を働かせてプレーすることができていました。本当にチーム一丸となって、全員が同じ方向を向いて戦えていました」と実感します。来シーズンはスペインリーグで戦う馬瓜ステファニー選手にとっても、「大きい相手がフィジカルに守って来たり、自分に対しての守り方を変えてきたりしても、いろいろと見ながらプレーで打開できたことがこの大会を通して成長できた部分です」と日本のスタイルが世界に通用する手応えは感じられました。
恩塚ヘッドコーチは「チーム全員でワンプレーワンプレーを戦い抜き、それを良いエネルギーで戦う姿勢は、最後の最後までブレずにできました。選手たちの勝利への気持ちや日本代表して戦うプライドは素晴らしかったです」と選手たちを称えました。今後は所属チームに戻りますが、今大会で実感できたベースを忘れることなく、FIBAオリンピック世界最終予選でパリ2024オリンピックの切符をつかみに行きます。
■最終結果
優 勝:中国
準優勝:日本
第3位:オーストラリア
第4位:ニュージーランド
第5位:韓国
第6位:フィリピン
第7位:レバノン
第8位:チャイニーズ・タイペイ