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FIBA女子アジアカップ【準決勝】日本88-52ニュージーランド:試合の入りを大事にし、走って引き離して快勝。6連覇まであと1勝
 「FIBA 女子アジアカップ2023」も残りはあと2日。4強が出揃い、女子日本代表はニュージーランドと対戦。反対の山では中国vsオーストラリアによる準決勝が行われました。日本は1度もリードを許さず、88-52で快勝。決勝は明日7月2日(日)14:00より中国とラストゲームを行い、6連覇まであと1勝です。

 予選1位通過したことで2日空き、リフレッシュできた日本でしたが、「オーストラリア戦で良いゲームをしたあとであり、その後の2日間はリカバリーにあてていたので少し難しい試合でした」と恩塚亨ヘッドコーチは危惧します。本橋菜子選手も「リフレッシュはできましたが、やっぱり相手は1試合多く疲れてはいますがゲーム勘はあり、自分たちにとっても難しい試合になるとみんなで話していました」と不安もありました。だからこそ、恩塚ヘッドコーチは「試合の入りを大事にしよう。走ることを意識しよう」と伝え、そのとおりに日本の持ち味を発揮し、第1クォーター最初の8分で20-5と引き話すことに成功しました。

 ニュージーランドの得点源は、平均18.4点の#5Charlisse Legar-Walker選手。190cm台の選手が2人おり、全体的にフィジカルが強いのが特徴です。Legar-Walker選手に対し、「ピック&ロールされてもスペースを与えない」ことをテーマとし、前半に14点を許しましたが、後半は無得点に抑えます。高さに対し、日本のファウルが増える場面もありましたが、「人数やローテーションでカバーする」ように恩塚ヘッドコーチは指示します。「まずボールを持たせないようにし、苦しめた上で次の2人目で仕留めることに関しては、機能的にプレーできていました。みんなが危ないポイントを理解して先手を打って守ることはできていました」と評価し、決勝でも重要なポイントとなります。



 昨シーズンは海外で活躍してきたオコエ桃仁花選手は、「相手が強いチームになるにつれて、自分の持ち味を出すこともできます」と本領を発揮。16点、5リバウンド、さらにニュージーランドのフィジカルに負けないディフェンスを見せます。一方で、ビッグマンに思いっきりブロックされるシーンもありました。「あそこまで相手が飛んでくるということは、やっぱり私の3ポイントシュートを警戒しているんだ、とポジティブにも考えられます。決勝でも絶対に警戒してくると思いますが、ドライブやポストアップでも対応できるように準備していきたいです」と話し、ブロック後はバリエーションを増やして得点を重ねていました。

 三井不動産カップ2023では、宮崎早織選手とのコンビネーションで活躍を見せた本橋選手。今日のニュージーランドで10点を挙げ、ようやく二桁に乗せ、こちらも本領発揮です。「これまではなかなか決めきれなかったですが、今日はすごく良いタイミングでパスをもらえてシュートを打てたので、決勝につなげられるようにしたいです」と頼もしいコメントを残します。



 日本戦のあとに行われた試合の結果、決勝の相手はFIBAランキング2位、準優勝を飾った昨年のFIBA女子ワールドカップとほぼ変わらぬメンバーの中国に決まりました。対戦相手が決まる前でしたが決勝へ向け、オコエ選手は「どちらにしても勝たなければ、チャンピオンにはなれません。どちらが相手でも絶対に勝ちます」と言えば、「まずは自分たちのプレーに集中をして、しっかりと最後も勝てるようにがんばります」と馬瓜ステファニー選手も述べ、気を引き締めます。恩塚ヘッドコーチは「決まった時点で最善の準備するだけです。一戦一戦に必死に戦う。ただ、それだけです」と5連覇した2年前から変わらぬ姿勢でラストゲームへ臨みます。