「FIBA 女子アジアカップ2023」の開催地となるオーストラリア・シドニーへと旅立った女子日本代表チーム。日本時間6月26日(月)16:00より行われるチャイニーズ・タイペイとの開幕戦に備えます。

　女子日本代表に初選出された筑波大学2年生の朝比奈あずさ選手。昨年から三井不動産カップでJAPANのユニフォーム姿を披露してきましたが、高校時代はコロナ禍だったためにアンダーカテゴリーの大会が中止となったため、FIBA主催大会は今回がはじめてとなります。「これまで国際大会には出られなかった分、女子日本代表としてはじめて出場できるのですごく楽しみです」とワクワクしていました。



　恩塚亨ヘッドコーチは、「短い時間でもきっちり仕事をしてくれます」と朝比奈選手を評価。三井不動産カップ2023（高崎大会）でもデンマークを相手に「ディフェンスでは体を張って、大きな相手に対してポストでファイトすることやリバウンドを確実に取り切ること。オフェンスはチームのテーマが停滞しないことなので、そのときに自分がフラッシュしてつないだり、スクリーンに入ったりして、最後まで合わせを作るところが役割です」いう強みを発揮していたのは記憶に新しいところです。

　デンマーク戦では第3戦に1本放っただけに終わった3ポイントシュートですが、練習中はスクリメージのときも確率良くネットを揺らしています。「今まで取り組んできたことや、女子日本代表として練習してきたことを試合で出せるチャンスです。しかも、本当の国際大会が自分にとっては本当にはじめてになるので、そこは楽しんでできたらいいかなと思います」と臆することなくデビュー戦を迎えます。

　女子日本代表の大黒柱である髙田真希選手は、「オフェンスでは常にボールと人が動き続けられるようなシステムになっているので、相手にアジャストされたときでも次の選択肢が出せる状況を作れています。スムーズにオフェンスは行えるという印象があります」と準備してきたことに自信を持っていました。



　2戦目に苦戦したデンマーク戦を引き合いに出し、「自分たちがスムーズに行かなかったり、うまくいかなかったりしたときにどう攻めたら良いか、おろそかにしてはいけないディフェンスの部分がすごく重要になります。どちらにしてもタフに戦わなければならず、その部分は三井不動産カップ後の短い期間の中で自分もしっかりと練習の中から体現し、チームとしても共有できています」と髙田選手は話し、直前の練習もコンセプトである「戦う」ことを意識してきました。

　悔しい思いをした昨年のFIBA女子ワールドカップを振り返り、髙田選手は「フィジカルの部分でやっぱり負けてしまい、リバウンドを相手に取られてしまうケースが多かったです。また、インサイドを攻められて失点するケースも多かったので、まずはそこで負けないことが大事です。先に身体を当て、体をぶつけ合い、中に押し込まれないことは練習でも徹底してきました」と述べ、レベルアップした姿を見せてリベンジを目指します。勝利の鍵は「40分間最後まで自分たちのスタイルを貫き通すこと」と髙田選手は強調します。

「しつこくディフェンスすることや、ショットクロック24秒ギリギリまで攻め続けることは常に言われています。そこが日本らしいバスケットでもあり、最後まであきらめないバスケットは日本が忘れてはいけないところです。日本の良さを試合で発揮していきます」