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男子U19日本代表:FIBA U19ワールドカップまであと3日「1on1で破れなければ海外では通用しない」岡田大河選手
 スペイン遠征を終え、男子U19日本代表はいよいよ「FIBA U19ワールドカップ 2023」が開催されるハンガリーへ向かいます。6月24日(土)22:00よりブラジル戦、25日(日)19:00にエジプト戦、1日空いて27日(火)はセルビア戦と予選ラウンドが続き、まず1勝を目指します。

 スペインで活躍する岡田大河選手(Zentro Basket Madrid)にとって、FIBA U19ワールドカップに出場する各国代表にも馴染みの選手がいます。特にブラジル代表のキャプテンであるガブリエル・ランディーラ選手は、マドリードのチームで一緒でしたし、とても仲が良いです」と話し、仲間たちとそれぞれ代表ユニフォームを着て再会する日を楽しみにしています。

 予選ラウンド対戦国の中で、FIBAユースランキングのトップは6位のセルビア。ブラジルは12位、エジプトは16位、そこから大きく離れて日本は31位というのが現状です。対戦国の中で、岡田選手はブラジルを警戒していました。



「平面ではセルビアが強いとは思いますが、さらに高さがあるのがブラジルであり、この中で一番強いのではないかと思っています。全員がプロ選手であり、みんな上手いです。タフな戦いになるとは思いますが、自分たちは負けずに力強く戦い、うまく日本の良さを出していけるようにしたいです」

 アレハンドロ・マルチネスヘッドコーチは常にゴールへアタックすることを求めています。スペインでプレーする岡田選手は、「1on1で破れなければ海外では通用しない」とその意図を理解し、自信も持っています。

「シューターに対するディフェンスはものすごくハードなので、誰かがディフェンスを破っていかなければ、シュートを打つこともできません。1on1でディフェンスを破ったり、良いパスを出したりできる選手がもっともっとスペースを使っていけば、自分たちの強みを生かすこともできます。そこで自分は貢献できるとも思っています」

 最終合宿からスペイン遠征を通してチームケミストリーは高まっています。仲間たちの特徴を把握しはじめた岡田選手は「ガードとしての責任であり、ひとつの役割として、絶対にチームを勝たせることだと思っています。難しい場面でも、どんなに苦しい展開が続いて我慢しなければいけない時間が増えても、やっぱり自分が良い流れを持って来られるように戦っていきたいです」と頼もしき司令塔が、日本の勝利のために引っ張っていきます。

 キャプテンの小澤飛悠選手(日本体育大学1年)はチームの現状に対し、「雰囲気はすごく良いですし、練習からハードワークする選手たちばかりです」と話しており、順調に大会を迎えられそうです。今大会へ向け、小澤キャプテンを中心に選手同士でミーティングを行って目標を決めました。



「目標は、FIBA U19ワールドカップの最高成績である10位(2017年大会)の記録塗り替えること。そのレベルに合った練習の強度やコミュニケーションを図っていかなければなりません。目標を決めたことで、チームがひとつになるきっかけになりました」

 マルチネスヘッドコーチが就任した昨年から、リバウンドで相手よりも上回り、ターンオーバーは相手よりも少なくすることを徹底し、そのために練習中から細かく指摘されてきました。小澤選手は、昨年のFIBA U18アジア選手権決勝での韓国戦を振り返り、「ターンオーバーの数(13-19)で負け、最後に逆転されて結果としても負けてしまいました。そのミスを無くすことを徹底できていれば優勝していたわけであり、コーチがそこを求めている理由も再認識できました」と言い、チーム全員もその反省を生かして今大会に臨みます。

 日本体育大学へ進学し、すでに先発で活躍している小澤選手の武器は「シュートです。ドライブはチームでも上手い選手はいますが、3ポイントシュートは突出していると自分では思っています。まわりが攻められなくなったときこそ、自分がしっかり決められるようにしていきたいです」と述べ、成長につなげる戦いがはじまります。