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男子U19日本代表:第2次強化合宿レポート「チームメイトに代表選手が多くいるからこそ日本代表として戦ってみたい」岡田大河選手
 男子U19日本代表は5月12日(金)〜14日(日)の期間、第2次強化合宿を実施。6月24日の開幕まで約40日に迫る「FIBA U19バスケットボールワールドカップ2023」(ハンガリー・デブレツェン)へ向けた強化を行い、最終メンバー12名を選考していきます。5on5のゲーム形式を主とし、「FIBA U19ワールドカップへ向けた良い準備ができました」とアレハンドロ・マルチネスヘッドコーチは評価し、順調にチームとして積み上げています。

 先月の第1次強化合宿から1ヶ月が経ち、その間には第72回関東大学バスケットボール選手権大会が行われました。進学したばかりの大学生の候補選手も、新たなチームの一員としてその力を発揮。21年ぶりに優勝した日本体育大学の先発メンバーとして活躍した小澤飛悠選手。ひとつカテゴリーが上がり、早くも実戦を経験できたことで、「強度やパス、フィニッシュ、ステップからのシュートなど一つひとつのレベルがみんな上がっています。前回よりも数段高いレベルで練習ができました」と成長を感じています。



 昨年から変わらずにマルチネスヘッドコーチは、ボックスアウトの徹底と少ないターンオーバーを求めています。しかし、練習中はまだまだ指摘されることも多く、「日本は小さいからこそリバウンドの数で上回り、ターンオーバーを少なくしなければなりません。合宿中も激しいディフェンスのプレッシャーに対してターンオーバーをしたり、相手がシュートを落としてもセカンドチャンスを取られたりした場面がありました。それでは絶対に世界では勝ちにはつながらないと思います」と小澤選手も把握しており、チームの課題として精度を高めています。

 今合宿より、オーストラリアのNBAグローバルアカデミーへ進んだジェイコブス晶選手と川島悠翔選手、初招集されたスペインプロリーグでプレーする岡田大河選手(Zentro Basket Madrid)ら海外組が合流しました。スペイン出身のマルチネスヘッドコーチは岡田選手のプレーをすでに見ており、「ポイントガードとしてチームを勝利に導く役割ができる選手です」と期待を寄せます。



 はじめて合宿に参加した岡田選手は、「パスの質にこだわるのはスペインのチームと同じですが、5人全員がすべてのポジションができ、誰がリバウンドをとってもそのままボールを運んで速い展開につなげていくバスケは、はじめての経験です」と最初は戸惑いもありました。ビッグマンが豊富なスペインはハーフコートバスケが主流ですが、日本代表はどのカテゴリーでもフルコートを走るバスケで勝負しなければなりません。「このチームの強みはシュート力であり、全員が外からのシュートを打つことができます。でも、それだけでは勝てないので、特に外のシュートが決まらない時間帯に、インサイドで誰に得点させるかも大事になります」と岡田選手は話し、まずはそれぞれの特徴を把握しながらまわりを生かすプレーに注力していました。自身の強みは「ゲームコントロール力と状況判断」であり、最終日のゲームではチームに良い流れをもたらせます。「スペインのチームメイトに代表選手が多くいるからこそ、日本代表として戦ってみたいという気持ちがあります」と述べ、FIBA U19ワールドカップ出場を目指し、少ない時間の中でもアピールしていました。

 海外組はそれぞれのチームへ戻り、その環境で世界を体現できることが強みです。大学生たちは6月5日(月)からはじまる第63回関東大学バスケットボール新人戦では主力として、最高学年となる高校生たちはチームを引っ張り、常に世界を意識しながら実戦経験を積み、成長につなげていきます。