NEWS

FIBA女子ワールドカップ2022[休息日]セルビア戦の敗戦をフィードバックし、「もう少し自分からチャンスを作りにいければ良かった」東藤なな子選手
「FIBA女子ワールドカップ2022」は3日目。予選ラウンド・グループBの6チームは休息日。昨日のセルビア戦の敗戦を引きずることなくフィードバックし、明日9月25日(日)19:30より対戦するカナダ戦に向けて英気を養う1日となりました。

 東藤なな子選手(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)は「ダメなところが出てしまえば、昨日のような結果になることが分かりました。今後は同じような流れにならないように、セルビア戦を良い教訓として振り返ることができました」と述べ、負けた試合からも学ぶことが多かったようです。マリ戦では3ポイントシュートを4本すべて成功させ、14点と活躍。しかし、セルビア戦では「相手にアジャストされたことで、なかなかボールを受けられずにチャンスも少なかったです。もう少し自分からチャンスを作りにいければ良かったです」と話し、6点に終わりました。

 東京2020オリンピックでは最年少だった東藤選手は、銀メダルを獲得した先輩たちの背中を見て刺激を受け、さらなる活躍を約束して迎えた今大会は先発を任されています。「まずはディフェンスで脚を動かして良い流れを作り、そのままオフェンスにつなげることができれば、チームとしても自分としても良いリズムでシュートを打つことができます。そのためにも、まずはディフェンスからという意識はこれまでと変わりません」と言うように、昨年と変わらぬ役割に徹しながら、オフェンスでもチームの勝利のために貢献しています。



 同じく、先発を任されている山本麻衣選手(トヨタ自動車アンテロープス)は、「自覚と責任を持ってコートに立たなければいけないとすごく感じています」という気持ちでコートに立っています。東藤選手とともにディフェンスでは期待通りのパフォーマンスでチームを引っ張ります。オフェンス力にも定評がある山本選手ですが、2試合を終えて未だ無得点です。「シュートタッチや判断があまり良くなかったので、予選ラウンドを通してアジャストしていきながら、今大会を通じて成長していけるようにしたいです」と話しており、本領発揮はこれからです。

 安間志織選手(UMANA REYER VENEZIA)と平下愛佳選手(トヨタ自動車アンテロープス)とともに、女子日本代表にはじめて選出された吉田舞衣選手(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)。安間選手は若手代表として、平下選手は昨年のFIBA女子U19ワールドカップにそれぞれ出場した経験があります。しかし吉田選手にとっては、これが初の国際大会です。

 2試合ともプレータイムを与えられましたが、「なかなかうまくいかないことの方が多いです。もし、このまま終わってしまったら、自分自身が課した目標もなかなか難しいと感じています」という吉田選手。最後の国内合宿時に今大会へ向けて、「後から振り返ったときに満足のいく部分もあれば、そうではない部分も出てくると思います。それをこれからのバスケ人生や、バスケが終わったあとの人生にも何かしらあのときにがんばって良かったなと思えるような大会にしたい」と抱負を語っていました。

 シューターである吉田選手は3本の3ポイントシュートを打ちましたが、この2試合は無得点に終わっています。「シュートタッチは悪くないですし、今日のシューティングでも良い感じはつかめています。チャンスが来たときに困らないような準備はできています」と自信を持って打つことはできています。結果が求められるシューターですが、「リバウンドや仲間を生かすプレーなど、そういう細かい部分が大事になります」とも大会前に話していました。「これまでも自然とリバウンドやディフェンスで身体がうまく動いている時こそ、シュートが当たってくるものです。今できるところからこだわっていきながら、1本シュートが来たらゾーンに入れると思います」と手応えを感じており、カナダ戦での1本目に期待です。



 明日の対戦相手であるカナダは、「今大会の中でもディフェンスが一番強力なチーム」と恩塚ヘッドコーチは警戒します。今大会でも大きな世界を相手に、日本のスピードは通用しています。しかし、その速さを制御できずにタフショットにつながっていることを反省し、「チェンジ・オブ・ペースを入れながら、簡単に言えば100%の力ではなくても、80%に抑えてまわりを見ながらプレーできるようにコントロールしたアタックができれば、良い判断や良いシュートにつながっていくのではないかと考えています」と続け、2連勝で首位に立つカナダ戦へ向かいます。