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女子日本代表:FIBA女子ワールドカップまであと8日「こんな悔しい思いはもうしたくない」東藤なな子選手
「FIBA女子ワールドカップ2022」まで、あと8日。すでに開催地のオーストラリア・シドニーに到着した女子日本代表は、最終調整に入っています。

 昨年の東京2020オリンピックで銀メダルを獲得したメンバーは、12人中6人。そのうち出場時間が平均10分以内だったのが、宮崎早織選手(8.3分/ENEOSサンフラワーズ)と最年少の東藤なな子選手(10.1分/トヨタ紡織 サンシャインラビッツ)でした。続けて行われたFIBA女子アジアカップにおいて、宮崎選手は先発で起用され、決勝の中国戦は26点・11アシストの大活躍で5連覇に貢献。

 一方、東藤選手は「オリンピックで先輩方のあきらめずに戦う姿を見て、自分もあのようになりたいと思って心が大きく動きました。アジアカップでは、先輩たちから受け継いだものを自分も出していこうと挑んだのですが、全然自分のプレーができずに本当に悔しい思いで終わりました」と言い、今年2月に大阪で行われたFIBA女子ワールドカップ世界最終予選のメンバーには選ばれませんでした。

 「こんな悔しい思いはもうしたくない」と東藤選手は、さらに上を目指して取り組みます。迎えた今年6月のオーストラリア遠征では、初戦に27点を挙げて数字を残す活躍を見せます。東京2020オリンピックのときは、ドライブで相手を崩すこととディフェンスが東藤選手の役割でした。FIBA女子ワールドカップへ向け、「得点やリバウンドなど数字が残るプレーでチームの勝利に貢献したいです」と誓います。その成長の過程の裏には、鈴木良和アシスタントコーチの存在がありました。



 三井不動産カップにおいて、今年6月のトルコ戦は2試合で1/10本だった3ポイントシュートが、最後のラトビア戦では3/5本と試投数はそのままに成功数を上げています。「手首のスナップや重心移動など全てを鈴木コーチに見ていただいて、自分の苦手な動きの中での3ポイントシュートなどを的確に分析していただきました」という練習の成果が早速現れています。

 同じく宮崎選手も課題を克服するために、練習前後に鈴木コーチとの個別練習を続けてきました。トレーニングの内容はハンドリングとともに、屈強な海外の選手がぶつかってきても「バランスを取ってプレーできるように、鈴木コーチにはたくさん教えてもらいました。それを世界を相手にも出していきたいです」と言います。

 ボールを持つ時間が多いポイントガードはどうしてもターンオーバーの数が増えてしまい、宮崎選手も課題点として取り組んできました。「相手にどんなマークのされ方をしても、ボールを失うことなく攻めきられるように練習してきました。そこは自信につながっています」と話しており、東藤選手とともに東京2020オリンピックから成長した姿を今大会で見せてくれます。



 タイムシェアしながら全員でバトンをつなぎ、40分間運動量で上回って、世界の強豪を相手に最後の最後に勝ち切るような戦いになります。宮崎選手は、「流れを変えられる選手を目指しており、どのタイミングで出ても自分らしいプレーを出していきたいです。目標は金メダルを取ることなので、それに貢献できるようにがんばってきます」と抱負を述べ、開幕までの時間も鈴木コーチとともにさらなるレベルアップを目指します。