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FIBAアジアカップ[予選ラウンド第3戦]日本76-88イラン「プレッシャーをかけても常に落ち着いており、そこがイランの強さの秘訣」吉井裕鷹選手
「FIBAアジアカップ2022(以下アジアカップ)」は予選ラウンド最終戦。2連勝同士のイランと対戦。高さとともに試合巧者のイランに第2クォーターから対応されます。最後はベンチメンバーが奮起しましたが76-88で敗れ、予選グループC 2位通過。この結果、7月19日(火)19:30予定に行われるベスト8決定戦へまわり、グループD 3位のフィリピンとの対戦が決まりました。その試合を勝ち進めば、21日(木)19:30予定よりFIBA ワールドカップ アジア予選 Window3で大敗を喫したオーストラリアが待つ準々決勝へ進出します。

「立ち上がりはディフェンスのインテンシティ(強度)が足りませんでした」と振り返るトム・ホーバスヘッドコーチ。イランのポイントガードである#5Sajjad Mashayekhi選手が早々にファウルトラブルになったことで、10cm高い190cmの#8Behnam Yakhchali選手が起点となり、ミスマッチを突かれて劣勢に立たされます。前半は50%の高確率でシュートを決めてきたイランに対し、日本の武器であるトランジションバスケットを出せず、34-48と14点差をつけられました。

第4クォーターに起用されたテーブス海選手(滋賀レイクス)は、「自分が入ることでディフェンスのミスマッチを消すことができ、オフェンスではペイントアタックが足りていないと感じていたので、そこは積極的に狙って行こうと思っていました」と戦況に対応し、意地を見せます。井上宗一郎選手(サンロッカーズ渋谷)は3ポイントシュートを100%成功させ、リバウンドでも活躍。張本天傑選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)もアタックしてチャンスを作り、最終クォーターは30-20で上回りました。76-88で敗れはしましたが、奮起したベンチメンバーをホーバスヘッドコーチは評価します。



FIBA ワールドカップ アジア予選 1次ラウンド Window3でのオーストラリア戦からずっと課題になっているのが、相手がスイッチディフェンスをしてきたときにオフェンスが停滞してしまうことです。「練習どおりのプレーを出したかったですが、相手に全て止められてしまった印象です」という吉井裕鷹選手(アルバルク東京)。イランとの差について、「相手のフィジカルが強く、全員が落ち着いてプレーしていました。こちらがプレッシャーをかけても常に落ち着いており、そこがイランの強さの秘訣だと身を持って感じました」と反省点を挙げます。



しかし、1戦1戦の経験を糧に成長できるのも、試合が続く今大会のメリットであり、全員がしっかりと前を向いています。吉井選手は「次に引きずらずに、もっと積極的にゴールへ向かって行くところとパスを回すところをしっかり判断していかなければならないです」と修正点は明確になっています。「ここで終わりではないですし、負けた悔しさこそ次につなげなければいけないとみんなが思っています。次の試合に勝って、またオーストラリアと戦うチャンスを得てリベンジしたいです」というテーブス選手の言葉どおり、自らの手で試合数を増やしていくだけです。

この夏、イランとの戦いはまだまだ続きます。8月25日(木)、FIBA ワールドカップ アジア予選 2次ラウンドでのアウェーゲームが予定されています。その前には8月13日(土)・14日(日)にゼビオアリーナ仙台(宮城県)にイランを迎え、「SoftBank カップ 2022 バスケットボール男子日本代表国際強化試合」 が行われます。もちろん今大会でも、勝ち上がって行けばリベンジするチャンスが来るかもしれません。