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男子U16日本代表:第4次強化合宿レポート「ミスはゼロに近く減らさなければなりません」内藤耀悠選手
2022年度バスケットボール男子U16日本代表チームは5月9日〜12日の期間、前回と同じ25名を招集し、第4次強化合宿を実施。1ヶ月後の6月12日より開幕する「FIBA U16 アジア選手権」へ向けた最終メンバー選考を兼ねており、選手たちは持てる力を発揮しました。

アレハンドロ・マルチネスヘッドコーチは「ターンオーバーを減らすこと」「全員でボックスアウトをし、ディフェンスリバウンドを確実に獲ること」「1on1の強いディフェンス」「ボールをシェアして5人全員でオフェンス」の4つを基本のコンセプトとし、強化を進めています。リバウンドに関しては、「約4割がペイントエリアの外へ落ちるのだからビッグマンだけに任せず、毎回必ず5人全員でボックスアウトをすること」を徹底させていました。

また、パスミスなどターンオーバーについて指摘する機会も多く、マルチネスヘッドコーチは「1点差で負けるような接戦において、ラストシュートが決まらないのは致し方ない。でも、ターンオーバーでゲームが終わってしまってはもったいない」とミスで自らチャンスを逃さないように意識させます。

オフェンスでは、いかにノーマークを見つけて効率良く得点につなげられるかを求めるマルチネスヘッドコーチ。「良いスクリーンをかけることができれば、しっかり得点につなげることもできる」と選手たちに伝え、角度やタイミングなどを細かく指導します。また、他のカテゴリー同様に重要となるスペーシングについても、「特にドライブしたときに他の選手がペイント内に残ってしまい、外に広がる判断やスピードが遅く、それではキックパスアウトもうまくつながらない」と伝えながら、ペイント内で固まってしまうプレーを矯正していました。

小川 瑛次郎選手(羽黒高等学校)は所属チームではインサイドでプレーする機会も多く、「いつもはピックをかける側ですが、ここでは自分から使うことが多くなるので、他のガード陣のプレーを見てその使い方を学んでいます」と話し、積極的にアウトサイドプレーに取り組んでいます。「コーチにはまわりを見て、空いてるところにパスを出す判断が求められています。また、リバウンドやターンオーバーをしないなど基礎的なことも大事になるので、この合宿を通してしっかり体に染み込ませるように意識しています」という小川選手は、コーチの説明やチームメイトの良いプレーから学ぶ姿勢を大事にしていました。



BリーグクラブのU18ユースチームで活動する内藤 耀悠選手(レバンガ北海道 U18)は、日頃から大学生や社会人など上のカテゴリーのチームと対戦する機会が多く、「試合をする度にチームも、自分自身も成長できている実感はあります」と言い、持ち味を発揮しています。今合宿を通じて、「国際大会はもちろんですが、僕の場合は日本の中でも同じように体が強くて大きく、スキルもシュート力もある選手ばかりが相手となるので、そこでミスをしてしまえば、せっかくのチャンスを自ら無駄にしてしまいます。ヘッドコーチが言うように、とにかくミスはゼロに近く減らさなければなりません」と話し、より意識を高めてプレーすることを心がけていました。



U18ユースチームははじまったばかりであり、「まだまだ全国的に知られた選手ではないので、このようなチャンスを与えられたからこそ、そこで成果を出していくことでまわりから見てもらえるチャンスも増えると思っています。この合宿でしっかりアピールをして、メンバーに残ることを一番の目標にがんばっています」と内藤選手は抱負を語ります。

プレーだけではなく、一人ひとりとコミュニケーションを取りながら選手の特徴を把握していたマルチネスヘッドコーチ。「このメンバーから12人に絞るのは、コーチとしてはタフな仕事です。今回参加した25人すべてが上手くなろうと、一つひとつの練習で貪欲に吸収する姿勢は素晴らしかったです。気持ちを出して練習に取り組んでくれた選手たちのためにも、良い決断をしていきたいです」と話し、これから男子U16日本代表メンバー選考が行われます。