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男子U18日本代表:第2次強化合宿レポート「コントロールされた速さを求めていきたい」アレハンドロ・マルチネスヘッドコーチ
今年8月に開催される「FIBA U18 アジア選手権大会」へ向け、4月14日(木)~17日(日)の期間、男子U18日本代表チームは昨年12月に行ったエントリーキャンプに続き、第2次強化合宿を実施しました。
新たにアンダーカテゴリーを統括するアレハンドロ・マルチネスヘッドコーチは、「ボールをシェアするソリッドな(堅い)チームを作っていきたいです。その中で重要になるのがディフェンスリバウンドです。リバウンドを取ってから走る部分を強調し、そこでうまく行かなくても次のオプションを準備するオフェンスを行っていきます」と述べ、男子U16日本代表も同じスタイルで強化を進めていきます。

スペインと中国のアンダーカテゴリー代表を率い、スペイン代表のリッキー・ルビオ選手(NBAインディアナ・ペイサーズ)らを指導してきたマルチネスヘッドコーチ。世界と日本と比較した差はたった一つ、「身長のサイズの部分だけです。どのチームにもハンドラーやシューター、スマートな選手はおり、それは日本も変わりません」と見解を示します。

身長差を補うためにも「ディフェンス時のボックスアウトが重要であり、この合宿でも重点的に取り組んできました。世界と比較し、日本の方がスピードは少し長けていると感じており、そこは有効活用していきたいです」と長所と弱点を見極め、それに沿って練習が行われました。短い時間でしたが、この合宿で露呈した課題点を以下のように指摘します。

「速く攻めることを求めていましたが、それによってコントロールを失ってしまうことが起きることもあり、そこは改善しなければなりません。コントロールされた速さを求めていきたいです。また、ディフェンスはもっと1on1の強化が必要だと感じました。その上で5on5のディフェンスが成り立ちます」

昨年のウインターカップを制した福岡大学附属大濠高校のセンター、副島成翔選手。男子U18日本代表合宿では「大きい選手がいっぱいおり、その中でリバウンドやスクリーンをかけるだけでも大変です。でも、ウインターカップで留学生を相手と戦った経験も生かしながら、ボックスアウトをすることが大事だと思って意識しています」と成長した姿を見せます。



マルチネスヘッドコーチが求めるディフェンスリバウンドに対し、副島選手は「体が当てることを最優先に考え、自分の前にスペースを作ってリバウンドを取ることが必要になってきます。まだまだ足りないところはありますが、メンバーに残ってFIBA U18 アジア選手権へ出場し、自分の成長につなげていけるようにしたいです」と抱負を語ります。

シューターの三浦健一選手(洛南高等学校)は「迷わずにキャッチ&シュートを打つようにし、ビッグマンがマークして来たらドライブで抜き去ってフィニッシュしたり、ノーマークを見つけてエキストラパスを出したり、まわりに良いシュートを打たせることを意識しています」と自身の長所を出してアピールしていました。



マルチネスヘッドコーチの印象について、「スクリーンのかけ方やその向きなど、一つひとつのプレーに対して細かいところまで意識するように指導してくれています。いろいろなセットプレーも教わりましたが、その中でもディフェンスを見て臨機応変に対応していかなければなりません。フォーメーションをただ覚えて形どおりに動くのではなく、ディフェンスを見て動くことが求められ、もっとバスケIQを使っていかなければいけないと思いました」と三浦選手は取り組んでいます。
世界への切符をつかむための強化とともに、プロを明確な目標としはじめるこの世代の選手たちの成長を促す育成も兼ねており、マルチネスヘッドコーチがその手腕を早くも発揮していました。