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男子日本代表:決戦まであと1週間「前回ほど焦ることなくプレーできています」西田優大選手
沖縄アリーナで開催される「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選」Window2まであと1週間。2月26日(土)のチャイニーズ・タイペイ戦、翌27日(日)のオーストラリア戦へ向けて、AKATSUKI FIVE男子日本代表は強化合宿を行っています。この試合の観戦チケットは好評発売中です。

仙台で行われたWindow1では、中国に2連敗したトム・ホーバスヘッドコーチ率いる新生男子日本代表。結果は大敗でしたが、「スタッツとショットチャートを見れば、私たちが目指すバスケットをしようとしていた姿勢が現れています」とホーバスヘッドコーチは言います。確率の高いペイントエリアと効率の良い3ポイントシュートを中心に得点を狙うスタイルで、「ロング2ポイントシュートも平均3.5本程度であり、女子日本代表同様にきれいなバスケットはできていました。しかし、シュートが入りませんでした」。特に2戦目は2ポイントシュート36本に対し、3ポイントシュートが32本、試投数だけは中国よりも10本多く放っています。また、オリンピック時は平均10.7本だったフリースローは19本に増えています。ペイントエリアへアタックし、積極的に攻めていることが数字にも現れています。

中国戦での課題を踏まえ、もう一度学び直して強化するトム・ホーバスヘッドコーチ


しかし、シュート成功率は36.8%とその精度を欠き、逆に中国には65.5%の高確率で決められ、106点を与えてしまいました。そのディフェンスに触れると、「全然ダメ。トランジションディフェンスも良くなかったです」とホーバスヘッドコーチは首を大きく横に振ります。今合宿では「もう一度、男子バスケの特徴を勉強し直しました。ディフェンスやリバウンドへの行き方などいろいろ修正しています」とヘッドコーチ自身も学びながら、改善に努めています。

中国戦は「やらなければいけないことができないまま負けてしまった印象があります」と、ほろ苦い日本代表デビュー戦となった西田優大選手(シーホース三河)。いずれも二桁得点をマークしましたが、「情けないターンオーバーや簡単なレイアップシュートを外してしまったり、3ポイントシュートの確率ももっと上げなければならないです」というのが、西田選手がやらなければいけない部分です。

逆に言えば、ホーバスヘッドコーチが目指すスタイルを遂行できれば、「勝てるという手応えは感じています」。先週行われたアジア競技大会へ向けたミニキャンプへも参加し、「Window1のときと比べるとみんなの理解度も深まっているので、前回ほど焦ることなくプレーできています」と西田選手は言い、やるべきスタイルが浸透しはじめています。ホーバスヘッドコーチも、「理解度が増している部分が大きいです。今合宿に集まった選手たちはみんなハングリーであり、エネルギーも高いので、練習していて楽しいです。あとは、選手たちがこのバスケットスタイルをしっかりと遂行してくれれば、良いゲームができる自信はあります」とチームの成長を感じています。

誰よりも負けず嫌いなホーバスヘッドコーチであり、勝利への執念を持つメンタルタフネスな選手を欲しています。その熱い思いについて来られなければ、「このチームには残れません」と断言。これまで世界でも、アジアでもなかなか勝ち星に恵まれない男子日本代表において、ホーバスヘッドコーチがまず着手するのは「そのカルチャーチェンジが必要。メンタルタフネスな部分がなければ、日本は小さいチームなので勝つことはできません」と発破をかけます。今合宿に集まった選手たちは「練習から気持ちを全面に出して競い合い、みんなでがんばっています。だらかこそ、みんなに感謝したいです」と熱い部分を共有できているからこそ、2連勝を信じて練習に励んでいます。

ホーバスヘッドコーチの思いに応えるためにも、「自分たちのバスケットができれば、しっかり戦えると思っていますし、それを体現できなかったのが中国戦でした。まずは自分たちのバスケットをしっかり遂行するところからはじめなければいけないです」と西田選手は言い、新しい日本のスタイルを確立することが急がれます。オーストラリアとチャイニーズ・タイペイへ向けたスカウティングもはじまっていますが、新たに選考された選手が多いために困難な状況です。だからこそ、「自分たちのバスケットの完成度を高めることが大事」という部分にホーバスヘッドコーチは照準を合わせ、チーム力を高めていきます。

最年少の西田優大選手がチームを底上げ


新しいメンバーや戻ってきたベテランたちとともに、FIBA U19ワールドカップ 2017を経験した西田選手ら(マーフィー アイザイア選手、シェーファー アヴィ幸樹選手)最年少トリオにホーバスヘッドコーチも期待しています。西田選手は、「若い自分たちが底上げするためにも、積極的にプレーして行かなければいけないと思っています」と力を込め、チームを引っ張っています。