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【SoftBank ウインターカップ2021 現地レポート】完敗もオールラウンダーぶりを発揮した安城学園
女子準々決勝を迎えた「SoftBank ウインターカップ2021 令和3年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会」。インターハイ不出場、愛知県2位で今大会の出場権を手にした安城学園は、京都精華学園 (京都①)と対戦した。



昨年大会、東京成徳大学にブザービーターで惜しくも敗れるという苦い記憶が刻まれた準々決勝。雪辱を誓って今大会に挑んだ安城学園だが、結果的には京都精華学園のオフェンスを止められずに81–112で完敗を喫し、メインコートへの扉をこじ開けることはできなかった。

第1クォーターは積極的な3ポイントシュートが高確率で決まって23–21とリードしたが、「しっかりやるべきことをやれば戦えるのですが、ひとつでも歯車がずれてしまうと、難しくなる。バスケットIQをもうちょっと培えれば、違った流れになったかもしれません」と金子寛治コーチ。留学生対策など準備はしてきたものの、リバウンドなどで制空権を握られ、徐々に引き離されてしまった。大会前からカギになると話していた「作戦遂行能力」は、「大会直前のケガや4試合目の疲労、そしてそもそもコロナ禍で難しいチーム作りになったことで、プランを遂行しようとはしていても、その精度が下がってしまった」と言う。



だがそれでも、「選手たちはよく頑張ったと思います」と金子コーチ。何より、サイズがありながらも外角でプレーできる個々の能力の高さは、今大会で遺憾なく発揮したと言えるだろう。「勝つためでもありますし、次のカテゴリーでバスケットをすることを考えてもポジションアップはプラスになる」という金子コーチの考えのもと、司令塔を務めるのは172cmで内外角から得点できるスコアラーの#4 近藤京。また、180cmの#6 美口まつりや178cmの#7 関遥花も高校3年間で3ポイントシュートを武器として身に付け、この京都精華学園戦でも美口が5本、関が4本を決めてみせた。

強敵相手に完敗したものの、今年最初で最後の全国大会となったウインターカップでオールラウンダー集団であることを印象付けた安城学園。下級生の頃から主力を担ってきた3年生はここで引退となるが、卒業後もバスケットボールは続いていく。近藤は「ウインターカップを通して1対1のディフェンスの甘さを痛感したので、フットワークで足腰をしっかり鍛えて、次のカテゴリーでも活躍できるように頑張ります」と決意を語っていた。