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【SoftBank ウインターカップ2021 現地レポート】夏の成果を発揮した龍谷富山のかけがえのない3試合
「相手の高さに慣れるのに時間がかかってしまったけれど、そこから立て直して、上手くいかないときでも最後まで向かって行ってくれたと思います」

「SoftBank ウインターカップ2021 令和3年度 第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子3回戦、インターハイベスト4の京都精華学園と対戦した龍谷富山は、55‐100に敗退。それでも、有山景子コーチは選手たちの奮闘を称えていた。



「出だしで (相手のセンターである) 留学生を止めることができず、自分たちのプレーをすることもできませんでした」(#7 黒部志穂) というように、試合は高さを生かした攻めを見せる京都精華学園にいきなり連続得点を許す展開に。だが龍谷富山は、次第に高さにも慣れ、本来の動きが戻ると、オフェンスでも思い切りの良いシュートを放ったが、京都精華学園の牙城を崩すことはできなかった。

結果は大差を付けられての敗退となったが、指揮を執る有山コーチは、「この場に立たないと経験できないことがあるので、いい経験をさせてもらったし、自分たちの力で勝ち取ってそういった経験ができたことが良かったです」と収穫を語る。

特に13得点を挙げた2年生の#6 澤知央は177cmのセンター。「富山では彼女のような大きい選手はいないし、北信越でもなかなかいない。今までだったら、あの高さならある程度好きにプレーできたところが、今回は通用しなかった。それは澤の課題になるし、それを知ることができたこともいい経験です」と有山コーチは言う。



また、大阪薫英女学院に1回戦で敗退したインターハイを踏まえ、「あのときは『個』でしか戦えなかったけれど、今大会は誰かが仕掛けたところに合わせが入ったり、ディフェンスでも誰かがやられても次がカバーしたりと、夏から練習をしてきたことを出せていました」(有山コーチ) とも語った。

同様に選手も、「みんなで声を出すことはインターハイでも意識はしてたのですが、夏以上に自分たちで思ったことをお互いに伝えるなどしてきて、そこが成長しました。みんなの一つひとつのプレーの精度も上がったと思うし、本当にみんなで戦えるチームになったと思います」(黒部) と、『Team』で戦えたことを強調した。

夏から成長を遂げたからこそ、1・2回戦を競り勝ち、冬の舞台で3試合を戦うことができた。
「いつものシュートがブロックされてしまい、決めていたシュートも決めることができなくて悔しかったです」とは澤。

2年生のポイントゲッターは、試合後の取材エリアでは悔し涙が止まらなかったが、「まだ1年あるので、来年もこの経験を生かして戻ってきたいです」と力強く語っていた。