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【5人制女子】Wリーグを盛り上げる銀メダリストたちの使命


史上初の銀メダルに輝いたAKATSUKI FIVE 女子日本代表の東京2020オリンピックでの戦いは終わりました。目標としてきた金メダルまで、あと一歩届かなかったことに悔やしい気持ちはもちろんあります。しかし、それ以上に世界一のアメリカを相手に全ての力を出し切り、決勝の舞台を楽しんだ選手たちは清々しい表情でコートを後にしました。

銀メダルを胸にかけた選手たちの第一声は、「重いっ」。バスケをはじめたときから様々な賞を取り、優勝を経験してきた選手たち。女子日本代表はFIBA アジアカップ4連覇中のチャンピオンとして表彰台に上ってきましたが、オリンピックは別格でした。経験したことのないメダルの重さや2番目でも想像以上に高かった表彰台に上った選手たちは、ようやく偉業を達成したことを噛み締めます。

宮澤夕貴選手は「表彰台に立ってメダルをかけたときに、すごく重かったです。そこで銀メダルを取ったんだ、という実感がすごくわいてきました」と同時に、うれし涙が溢れてきました。赤穂ひまわり選手も、メダルの重さに驚くとともに、「あぁ、すごいことをしたんだな、と思いました」と素直な感想を述べます。最終戦に敗れはしましたが、日本のバスケットボール界にとって初となるオリンピックでの銀メダル獲得は素晴らしい結果であり、歴史的快挙です。

今大会に向けて、約4ヶ月間に及ぶ合宿を積み重ねてきました。「今はやっと終わったという開放感があるので、先のことはまだ考えられないです」という本橋菜子選手の言葉にも、大きなプレッシャーの中で戦っていたことが分かります。最年少の東藤なな子選手は、「先輩方が背中でたくさんのことを教えてくれて、たくさん吸収することができました。次のパリオリンピックには自分が受け継いでいきたいです」とすでに先を見据えています。

銀メダリストとなった女子日本代表選手たちは、一躍時の人となりました。この状況をオリンピックだけに終わらせることなく、それぞれの主戦場となるWリーグへつなげていく使命をそれぞれが感じています。NBA選手が誕生した男子バスケの注目に対し、「女子バスケもおもしろいということは伝えたかったですし、見て欲しいなという気持ちは正直ありました。今回オリンピックで結果を残すことができ、その反響などは自分自身も感じています。バスケを盛り上げられるきっかけになったのであれば、すごくうれしいです」と三好南穂選手は言います。

「先のことはまだ考えられない」と言った本橋選手ですが、それはパリオリンピックへ向けたこと。「メダルを取ったことで日本のバスケが注目されているので、ここがチャンスだと思っています。Wリーグでもっともっとバスケットを盛り上げていきたいです」とこの追い風に乗っていく必要性を感じていました。

Wリーグのファン拡大はもちろんですが、銀メダルに見合う世界基準のリーグにすることも大事な役割です。髙田真希選手は、「このオリンピックを経験した12人が、各チームに戻ってそこで引っ張って行くことがすごく大切になります。試合では、見に来てくださっている方々に何かを与えたいと常に思っています。そこにつながるのは、日々の練習での結果でしかありません。常に練習の中から自分がどういう選手になりたいのかという明確な目標を持って取り組むことが、一番大事です」と言います。

Wリーグは10月より開幕し、毎週末全国各地で熱戦が繰り広げられます。女子バスケットボールを盛り上げていただくことが、次のオリンピックで金メダルに近づくためにも必要です。

現在、女子U19日本代表の妹たちが「FIBA U19 女子バスケットボールワールドカップ2021(ハンガリー)」に出場し、世界を相手に奮闘中です。赤穂選手や東藤選手はこの大会で活躍後、すぐに女子日本代表に選出されました。今後を担う選手たちにご注目ください。

#0 長岡 萌映子 (トヨタ自動車 アンテロープス)
#8 髙田 真希 (デンソー アイリス)
#12 三好 南穂 (トヨタ自動車 アンテロープス)
#13 町田 瑠唯 (富士通 レッドウェーブ)
#15 本橋 菜子 (東京羽田ヴィッキーズ)
#20 東藤 なな子 (トヨタ紡織 サンシャインラビッツ)
#27 林 咲希 (ENEOSサンフラワーズ)
#30 馬瓜 エブリン (トヨタ自動車 アンテロープス)
#32 宮崎 早織 (ENEOSサンフラワーズ)
#52 宮澤 夕貴 (富士通 レッドウェーブ)
#88 赤穂 ひまわり (デンソー アイリス)
#99 オコエ 桃仁花 (富士通 レッドウェーブ)