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【3×3/第3日(7/26)】大会レポート: 女子は決勝トーナメント進出決定、男子は一縷の望みをかけ予選最終戦へ
【女子】
<第 3 日 予選ラウンド試合結果>
第5戦:日本 〇 12 – 15 ● 中国
第6戦:日本 ● 22 – 10 〇 イタリア
※3×3 女子日本代表 予選ラウンド通算戦績: 4勝2敗

高さの中国に屈し連勝止まるも、最終戦を待たずに決勝トーナメント進出決定

初日第2試合から3連勝で迎えた、今日の初戦(通算第5試合)は同じ3勝1敗で並ぶ、目下のライバル・中国戦。中国は #10 ヂァンの195cmを筆頭に、187cm、185cm、176cmの高さを誇り、平均身長で日本チームを11cmも上回るビッグラインナップです。
その中国を相手にも、日本はボールマンプレッシャーを強め、インサイドではマークマンに身体を寄せて、必死のディフェンスで立ち向かいます。それが奏功し、日本が先手を奪います。しかし、日本もオフェンスでは中国の高さを意識してかゴールに強く迎えず、シュートを決めきることができません。長谷川コーチも 「日本のディフェンスはプランどおり。ただ中国のディフェンスもその上をいく良さだった」と語るとおり、日本の得点も伸びません。
中国はその高さの利を生かし、ミスマッチをついてゴールへ襲い掛かります。インサイドヘルプを意識すれば外が甘くなり、3 点ほどあったリードが徐々に詰まっていきます。残り 5 分で 5-5 の同点とされるも、その後も日本はディフェンスでプレッシャーをかけ続けて中国に抜け出させず、ロースコアでの一進一退が続きました。
いよいよ大詰めを迎えた残り20秒、12-13の 1 点ビハインドからのマイボール。同点、そして逆転を狙った日本に、ここで痛恨の連係ミスが起きてしまいます。1 点ビハインドのまま残り時間は 9 秒。日本はファウルゲームを仕掛けますが、中国にフリースローをきっちと 2 本決められてタイムアップ。連勝は 3 で止まり、悔しい敗戦を喫しました。



続くイタリアとの第 2 戦。この試合は日本チームの誰もが「良い出来たっだ」と口をそろえるほど、盤石の試合内容。圧の強いディフェンスで相手のミスを誘うと、それをきっちりと得点につなげていきます。試合開始15秒で先制点を挙げてから一度もリードを奪われるどころか並ばれることもなく、点差を広げていきます。
終盤、得点差に余裕ができた日本は、予選リーグの順位決定に影響を及ぼす可能性を考慮し、20-8から22点を狙いに 2 ポイントシュート攻勢に出ます。外すこと 3 本。4 本目に #3 馬瓜が見事に沈めて、今大会初のノックアウト勝利を飾りました。
第3日終了時点で4勝2敗。残り1試合で、現在0勝のモンゴル、1勝のルーマニア、2勝のイタリアが日本を上回ることはないため、5位以上が確定。最終戦を待たずに、決勝トーナメント進出を決めました。今大会は予選1位と2位が準々決勝をスルーしてベスト4進出となるレギュレーション。ここまで6戦全勝のアメリカの予選1位は確定しており、明日のアメリカとの最終戦は、体力的にも有利な2位を目指す戦いとなります。



【男子】
<第 3 日 予選ラウンド試合結果>
第5戦: 日本 〇 11 – 21 ● セルビア
第6戦: 日本 ● 16 – 19 〇 ROC(ロシア・オリンピック委員会)
※3×3男子日本代表 予選ラウンド通算戦績:1勝5敗

セルビア、ROC に連敗で崖っぷち。一縷の望みをかけ、あす最終戦へ

高さと巧さを兼ね備えた強豪との対戦で苦戦が続く男子日本代表。その様相は、残念ながらこの日も変わりませんでした。今日の第 1 試合 (予選ラウンド通算第 5 試合) は、ランキングナンバー 1 のセルビアが相手です。
その認めざるを得ない地力の差があるセルビアとの試合は、連日の激戦で肉体的、精神的疲労も重なる日本にとっては非常に厳しいものとなりました。ゲームは圧倒的にセルビアに支配されて、オフェンスでもディフェンスにおいても、相手のプレッシャーを受け続けていることが傍目にもよくわかります。「初めから厳しい戦いになることは分かっていた」(ロイブルディレクターコーチ) 試合ではありましたが、その差はいかんともしがたく、11-21の完敗でした。



第2試合はROC(ロシア・オリンピック委員会)との対戦。試合前の段階で日本と同じ1勝同士だったROCは絶対に勝利しておきたい相手です。
本大会での対戦は強豪ばかりなのである程度予測はされたことですが、この試合も ROCに先手を奪われ、追う展開となりました。セルビア戦同様に、疲労感の見える動きには映りましたが、それでもセルビア戦とは異なり、気持ちで食らい付いていく日本。徐々にその動きもよくなっていったような印象です。
リードをされながらも追いつく、を繰り返した我慢した日本は、残り1分4秒、14-17と3点ビハインドの場面でタイムアウトを請求します。そこには、「絶対に(チャンスは)来るから!」とチームメートに激を飛ばす #91 落合の姿がありました。
最後の力を振り絞って立ち向かう日本でしたが、やはり肉体的・精神的な疲労は目に見えない重さとなってのしかかってきます。立て続けのミスから連続失点で14-19となり、万事休す。#30 富永のブザービーターで意地を見せますが、16-19で敗れました。
この結果により、日本は通算1勝5敗。日本のみが1勝しか挙げられておらず、暫定順位は最下位の8位です。ただ、まだ一縷の望みはあります。明日の男子第1試合でポーランドがベルギーに敗れた場合という条件付きの他力本願になりますが、男子第2試合で中国と戦う日本が中国に勝利すれば、ポーランド、中国、そして日本が2勝で並び、その最上位チームが6位となって決勝トーナメントへ進出することができます。
この場合の順位決定方法は、リーグ全体の総得点が多いチーム、さらに総得点が同じならばシード順上位チームが上位となります。現在、日本はポーランドの総得点に 4 点、中国の総得点には 1 点及んでいません。いずれにしろ決勝トーナメント進出には、様々な条件をクリアすることが必要な厳しい状況には変わりありません。  ただ、落合は試合後に言いました。 「他力本願とはいえ、まだ終わったわけではないし、終わっていない以上、下を向く必要もない。明日、最善を尽くすだけです」  まさにその言葉どおり、大会はまだ終わっていないのです。