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【3×3/第2日(7/25)】大会レポート:女子は連勝で白星伸ばす。男子は接戦を勝ち切れず連敗
【女子】
<第2日予選ラウンド試合結果>
第3戦:日本 ○ 19 – 10 ● モンゴル
第4戦:日本 ○ 19 – 15 ● フランス
※3×3 女子日本代表 予選ラウンド通算戦績:3勝1敗

「らしさ」発揮しモンゴル、フランスに快勝。着実に白星伸ばす

 緊張の初日を1勝1敗で終え、一夜が明けた大会第2日。初日第2試合のルーマニア戦を快勝したことで余計な力が抜けたのか、「オリンピックの雰囲気にも慣れてきて、日本チームの良さが出てきた」と長谷川アソシエイトヘッドコーチが言うように、今日は初戦から日本チームらしさが随所に見られました。
 今日の初戦 (予選ラウンド通算第3試合) の相手はモンゴル。2点を先制されたものの、#3 馬瓜、#23 山本のシュートで追いつくと、さらに馬瓜の連続ポイント、そして山本の2ポイントシュートで 6‐2 とリードを奪います。それでも前半はシュートチャンスを作るものの、「シュート決めきれなかったところがあった」と #15 西岡が言うように、残り5分を切っても7-3とロースコアの展開が続きます。
 しかし、序盤からのアグレッシブなディフェンス、そして機動力を生かしたキレのあるオフェンスがボディーブローとなったモンゴルの動きが、時間が進むにつれて鈍っていきます。ファウルで得た2ショットを馬瓜がしっかりと決めると、#11 篠崎も続き、10-3。残り4分からの1分半の間には、モンゴルから4つのターンオーバーを奪って得点を許さないなど、試合の主導権は完全に日本へ。結局、そのままモンゴルを押し切って、19-10の快勝を見せました。



 第2試合 (通算第4試合) の相手は今大会の第1シード、フランスです。2019年 3×3ワールドカップでは延長の末に敗れ、また世界一に輝いた2019年 3×3 U23 ワールドカップでは大会唯一の黒星を喫しました。そして5月のOQT(オリンピック予選) 準決勝での1点差負け。今日こそはリベンジとの思いを強く抱いて、選手たちはコートに立ちます。
 しかし、この試合も先手を取られてしまいます。0-2、2-6、4-8、……苦しい時間が続きました。
「これまで以上のディフェンスをしなければ勝てない相手。どんなに苦しくても、自分たちのやるべきことをやり、粘り切る」(西岡) という強い思いが選手たちを前へと動かします。ディフェンスでプレッシャーをかけて落とさせたシュートを、全員が身体を張ってリバウンドに向かいました。体格に劣る日本でしたが、リバウンド数で17対13と上回り、シュート成功率でもフランスを圧倒。試合後に「やっと日本本来のプレーができた」(篠崎)、「初めて自分たちのバスケットができた」(山本) と振り返るほど、コートを縦横無尽に走り回った結果です。そして残り3分44秒、ついに8-8とフランスと肩を並べ、3分19秒にはついに10-9と試合をひっくり返しました。
 その後も日本は日本らしく、また粘り強く試合を進め、フランスに一度も並ばれることなく、19-15で勝利を収めました。これで通算3勝1敗。決勝トーナメント進出へ向け、一歩一歩着実に進んでいます。




【男子】
<第2日予選ラウンド試合結果>
第3戦:日本 ● 20 – 21 ○ オランダ
第4戦:日本 ● 18 – 21 ○ ラトビア
※3×3 男子日本代表 予選ラウンド通算戦績:1勝3敗

強豪を相手に接戦に持ち込むも、勝ち切れず黒星先行に

 1勝1敗として迎えた第2日。今日の相手は、オランダとラトビアです。
 まずはオランダとの第1戦 (予選ラウンド通算3戦目)。オランダはヨーロッパの大型チームですが、高さがあるだけでなく、高い2ポイントシュート力をもつ世界トップチームの一つ。戦術的にも、積極的に2ポイントシュートを狙うスタイルです。
 昨日の試合後、「アウトサイドシュートでまだ貢献できていない」と振り返った #30 富永、そして #23 保岡のシューター陣も徐々に調子を上げてきた様子で、この試合ではオランダに負けず、日本も積極的に2ポイントを放ちます。特に、残り7分を切って日本が 5-4 と1点リードからの互いの応酬は目を見張りました。
 日本は #33 ブラウンの意気上がるダンクを挟んで富永の3連続、さらに保岡が続き、再び富永と、5本の2ポイントを沈めます。その間、オランダも4本の2ポイントを沈め、16-14。結局、約4分の間に両チーム合計9本の2ポイントシュートが成功したのです。この間の両チームの総得点21のうち、18得点分が2ポイントシュートによるという、圧巻の攻防でした。
 残り2分13秒、17-15と日本のリードからもオランダの2ポイント攻勢はやみません。2ポイントシュートで17-17の同点としたのに続き、18-18からはシュート1本で18-20に逆転。日本も粘って20-20に追いついたものの、最後はファウルによるフリースローを与えて、試合終了。あと一歩が及ばず、残り30秒で20-21のノックアウト負けを喫しました。



 第2戦 (通算第4戦) の相手ラトビアは、今大会出場チームのなかでもセルビアと並ぶ屈指の強豪です。両国とも世界ベスト10ランカーから3人がエントリーしており、世界ランキングトップもラトビアの選手です。
 序盤、ともにディフェンスはタイトで、激しい攻防となりました。しかし、やはりラトビアは高さとスピード、強さと巧さを併せ持っており、なかなか付け入る隙はありません。ボールをアークの外に運ぶのも、パスを回すのにも苦労しているといったように見受けられました。一方、ラトビアオフェンスは日本ディフェンスの激しいプレッシャーをかいくぐり、ピックプレーなどを巧みに使って、着実に1点を加算していきます。
 ここで日本を救ったのが、オランダ戦から調子の上がってきた2ポイントシュートでした。当然のことながら、ポイント効率は通常シュートの2倍。苦しいながらもアウトサイドでチャンスを作り、それを得点につなげていきます。開始僅か15秒で0-3と先手を取られた日本でしたが、富永の3連続、さらに保岡が2ポイントシュートを立て続けに決めて残り8分半で8-6と逆にリードを奪う展開に。その後再逆転こそ許すものの、日本のアグレッシブな姿勢も奏功し、追いつ追われつの拮抗したゲームへと持ち込みます。
 しかし、前日の2試合の延長戦、そしてオランダ戦の激闘からの疲労も影響したのか、残り5分を切って14-12とリードした局面から動きが止まってしまいます。立て続けにラトビアにオフェンスリバウンドを奪われ、3連続で計4失点。14-16と再逆転を許してしまいました。相手のファウルがかさんだこともあり、フリースローや富永の連続ドライブで得点をつなぐなど最後まで食い下がり意地を見せたものの、日本に再度逆転する力は残っておらず、最後は18-21の惜敗となりました。
 オランダ戦、ラトビア戦ともに、あと一歩で勝利を手にできるところまでは持ち込みましたが、今日、その「あと一歩」の壁を打ち破ることはできず、通算1勝3敗の黒星先行となりました。