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【3×3/第1日(7/24)】大会レポート:開幕初日は男女とも1勝1敗のタイで終了
【女子】
<第1日 予選ラウンド試合結果>
第1戦:日本 ● 18 – 21 ○ ROC(ロシア・オリンピック委員会)
第2戦:日本 ○ 20 – 8 ● ルーマニア
※3×3女子日本代表 予選ラウンド通算戦績:1勝1敗

 今大会からオリンピック正式種目となった3×3バスケットボール。その開幕戦に登場した女子日本代表の名は、その勝敗にかかわらず、間違いなくオリンピックの歴史に刻まれました。

 開幕戦で対戦するのはROC(ロシア・オリンピック委員会)。今大会にはロシアとしてではなく、ROCとしての参加ですが、そもそもロシアは FIBAランキング2位の強豪。開催国枠での出場が叶わず、5月のOQT(ロインピック予選) を競り勝ってこの大舞台に立つ女子日本代表 (FIBAランキング8位) としては、この開幕戦に勝利し、目標とするメダルへの勢いをつけたいところです。
 しかし、4人全員がオリンピック初出場、しかも地元開催の開幕戦とあっては、緊張するなというほうが無理な話。硬さを隠せない日本は序盤、その強みであるディフェンスで足が動かず、ディフェンスミスによるイージーポイント、しかも2ポイントを立て続けに奪われ、開始3分で2 -10と、早々にこの試合最大となる8点差まで引き離されてしまいます。



 ここでチームを鼓舞したのは、チーム最年長の#11 篠崎です。ROCに食らい付く2ポイントを皮切りにドライブなどで連続加点。リバウンドでも力強くボールに向かいました。そのプレーぶりに感化されたか、徐々に他の3人も足が動き始め、本来のプレーを取り戻していきました。
 残り時間4分、9 -16からの反撃開始。全員でディフェンスし、全員でリバウンドに飛び込み、そして全員が運動量を落とすことなく攻撃し続け、残り46秒には18-19と、ついに1点差まで追いつきましたが、反撃もここまで。残り30秒を切ってリバウンドを争ったボールは、ノーマークのROC #1 コジックの手に渡るとそのまま2ポイントシュートを決められ、18‐21でノックアウト負け。記念すべき初戦を飾ることはできませんでした。

 続く第2戦のルーマニア戦は、初戦の敗戦からの切り替えがうまくいった様子です。初戦の課題を誰もが認識して臨み、また緊張も多少はほぐれたか、序盤からディフェンスでルーマニアオフェンスを封じ込めると、オフェンスではそれぞれが持ち味を出し、次々と加点していきます。6-0とスタートダッシュに成功すると、その後も、FIBAランキング3位のルーマニアを寄せ付けず、点差は開くばかり。終わってみれば、ノックアウト勝利こそなりませんでしたが、20- 8 の快勝を収めました。

 これで、初日は1勝1敗で終了。明日25日の第2日は、モンゴル、フランスとの対戦が待っています。



【男子】
<第1日 予選ラウンド試合結果>
第1戦:日本 ● 19 – 20 ○ ポーランド
第2戦:日本 ○ 18 – 16 ● ベルギー
※3×3男子日本代表 予選ラウンド通算戦績:1勝1敗

 女子に続き登場した男子日本代表。男子は開催国枠での出場です。
 初戦はポーランド (FIBAランキング13位) との対戦です。ランキングだけでその力が測れないのが3×3の醍醐味ですが、FIBA ランキング11位の日本にとっては、ぜひとも勝利を収めたい一戦です。



 やはり男子にも緊張感があったのでしょう。開始から立て続けにドライブで加点され、ポーランドに先手を許してしまいます。日本の記念すべきオリンピック初得点は開始1分を過ぎた頃。#30富永のドライブからの1点で、いよいよ男子のオリンピックの歴史が動き出しました。
 この試合は、一進一退の膠着状態が続き、残り5分で8-8。得点も伸びず、我慢合戦の様相です。しかし、5分を切ると、ポーランドが抜け出します。自チームのオフェンスでは4連続で2ポイントを沈め、残り3分で11-17。日本は6点のビハインドを背負うことになりますが、ここから日本は粘りを見せ、追いすがります。タフなディフェンスでシュートを落とさせ、1本ずつ丁寧に返していきます。そしてついに、残り時間わずか8秒、#33 ブラウンの1ポイントシュートで18-18の同点に追いつきます。試合は延長戦に突入です。
 延長で先手をとったのは日本。#91 落合が1ポイントシュートを決めて、勝利まであと1点と迫ります。しかし、その後、起死回生を狙ったポーランドの2ポイントシュートがリングに吸い込まれ、逆転負け。勝利を目前にしながら、初戦を落とす結果となりました。



 続くベルギーとの第2戦。この試合もまた、ポーランド戦同様、いやそれ以上の死闘となりました。
 序盤、初戦の疲労の影響か、ディフェンスを破られては次々と得点を決められ、開始3分で2-9。日本は完全に後手に回ります。時間はさらに進み、残り3分半になっても6 -12と点差は詰まりません。しかし、日本はここから怒涛の追い上げを見せました。これまでのタフな戦いがポーランドを疲れさせたのか、ポーランドのシュートが落ち始めると、その隙を見逃さず畳みかけます。残り2分で10-14、残り1分半で15-16。そしてついに、残り24秒で16-16の同点に。初戦に続く、延長戦突入となりました。
 延長に入ると、2プレー目で #30 富永がドライブで加点。勝利まであと1点とします。しかし、ここからがまさに死闘。互いに激しいディフェンスを繰り返し、互い一歩も譲らずどちらも得点することができません。決着がつくまで、その後20プレー以上を経て、ついに富永がドライブで加点。男子も女子に続き、オリンピックの初白星を飾り、初日を終えました。日本チームのスタッフの一人が、「こんなに長い延長は見たことがない」とつぶやいた一言がその激闘ぶりを物語っていました。

 男子は明日、オランダ、ラトビアと対戦します。