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東日本大震災10周年復興支援大会(宮城大会)第1戦:日本85-57イラン「確率よりも強い気持ちで打つことが一番大事」安藤周人選手


「バスケットボール男子日本代表国際強化試合2021 (宮城大会 / 岩手大会) International Basketball Games 2021 in MIYAGI/IWATE 東日本大震災10 周年復興支援大会」が宮城県・セキスイハイムスーパーアリーナにて開幕。AKATSUKI FIVE 男子日本代表チームは、東京オリンピックに出場する男子イラン代表を相手に85-57で快勝し、白星スタートを切りました。



今大会は東京オリンピックへ向けた選手選考を兼ねているため、本来は1名しかベンチ入りできない帰化選手ですが、イランチームの了解を得て#0 ライアン・ロシター選手と#23 ギャビン・エドワーズ選手の両方を交互に起用。エドワーズ選手は21点を挙げ、日本代表の戦いに慣れはじめており、どのポジションもメンバー争いが激化しています。

フリオ・ラマスヘッドコーチは、「激しいディフェンスと全員でリバウンドを取ること」をテーマに掲げたとおりの試合展開となります。そのテーマは先のFIBA アジアカップ 2021 予選の課題でもあり、「その反省をしっかり生かしてプレーすることができました」という#6 比江島慎選手や、エドワーズ選手がスティールを決め、早い展開からリズムをつかんで点差を引き離していきます。



この試合でも3本の3ポイントシュートを決め、14点を挙げた金丸晃輔選手が本領を発揮。それ以上に、チームとしてもFIBA アジアカップ 2021 予選から3ポイントシュートの変化が数字にも現れています。2017年から2年をかけて戦ってきたFIBAワールドカップ 2019 アジア予選時は平均18.1本を放ち、成功本数は6.8本。成功率37.3%はアジアで5位でした。続くFIBA ワールドカップ 2019では、レベルが高い世界の強豪を相手に28.7%(平均5.4/18.8本)で、出場32チーム中27位。確率もさることながら、試投数が少なかったです。しかし、FIBA アジアカップ 2021 予選ではその数が30.5本と飛躍的に伸びます。成功本数12.8本、41.8%の確率はアジアNo.1となりました。

この試合も、チームとしての3ポイントシュート試投数は28本。その中でも最も多い7本を放って4本成功させ、16点を挙げた#13 安藤周人選手は「迷ってパスしたことで、何も生まれなかったシーンがたくさんありました」とこれまでの反省点を挙げます。6月から新たに代表活動を始動したときに、選手同士で「もっと打っていこう、迷わずに打とう。打てるんだったらどんどん打つしかない」と言い合い、チームとして積極性が高まりました。また、ラマスヘッドコーチからも「迷うくらいならば打て」という指示が出ています。



迷いが消えた安藤選手は、「ボールが来て少しでもディフェンスが開いていたら、絶対に打つ気持ちで今日の試合に臨みました。確率よりも強い気持ちで打つことが一番大事です」という安藤選手は、シューターとして成果を上げ始めています。また、その大きな要因は自身として手応えを感じており、スタッフからも評価された強度の高いディフェンスにありました。チームとしてディフェンスをベースにしっかりと戦えたからこそ、格上のイランを相手に28点差で勝利することができたわけです。この試合の快勝はラマスヘッドコーチにとっても想定外だったようであり、またチャレンジャーとして次の試合に臨むことを強調しました。次戦は舞台を岩手県に移し、6月25日(金)・27日(日)に奥州市総合体育館(Zアリーナ)にて2試合を行います。