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女子日本代表:2020年度第1次強化合宿スタート「日本の柱になれるように」渡嘉敷来夢選手

 AKATSUKI FIVE®女子日本代表は、今年2月にベルギーで開催された「FIBA 東京 2020 オリンピック予選大会(以下OQT)」以来となる活動を再開しました。初選出や若手選手を含めた21名を招集し、11月5日(木)から15日(日)までの期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第1次強化合宿を行います。

 小池遥選手や水野妃奈乃選手(ともにシャンソン化粧品 シャンソンVマジック)、梅木千夏選手(アイシン・エィ・ダブリュ ウィングス)ら初選出組をはじめ、女子日本代表として国際試合の経験がない選手が半分近くいます。1年延期された東京オリンピックへ向けて、「シューターとバックアップポイントガードとセンターを探すトライアウト」とトム・ホーバスヘッドコーチは明言し、新たな競争がはじまりました。


 今年1月、OQTへ向けた強化合宿時に初選出された東藤ななこ選手(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)は、同い年の梅木選手とともに貪欲に吸収しています。前回合宿と比較し、「余裕を持って練習できています。3Pシュートやドライブからのアシストを強化してきたので、この1年でもっと磨いてオリンピックに向けて選出されるようにがんばっていきたいです」という東藤選手は延期をプラスに捉え、アピールをしています。最年少の2人以外にも「小池選手と水野選手、内野選手(智香英/富士通 レッドウェーブ)、小菅選手(由香/三菱電機 コアラーズ)など日本代表に合うかどうかを見極めているところですが、みんな良いバスケをしています」とホーバスヘッドコーチも評価していました。

 「経験している自分たちが教える機会も多くあります。それは自分にとっての確認にもなりますし、常に日本代表はトップレベルのバスケをしていることをはじめての選手たちには伝えています」と積極的にコミュニケーションを取る渡嘉敷来夢選手(ENEOSサンフラワーズ)。193cm、国内では敵なしの渡嘉敷選手はオリンピックなど多くの国際試合を経験し、「日本のインサイドは非常に弱い」と感じています。髙田真希選手(デンソーアイリス)とともに、長く女子日本代表のインサイドを引っ張っていますが、「若い選手にはもっとがんばって欲しいです」と発破をかけ、そして自らの経験を惜しみなく伝えています。


 ホーバスヘッドコーチが理想としてきた全てのポジションで3Pシュートを狙える形が確立しつつあります。OQTでの3Pシュート試投数は平均32本(※3試合総数98本)、成功率は35.7%で4チーム中トップでした。「自然に打てるようになってきています」という渡嘉敷選手も積極的に3Pシュートを狙い、しっかりと決めています。3Pシュートを打つ選手が多くなったからこそ、「ペイントエリア内での得点をもっと増やしていきたいです」と渡嘉敷選手は言います。「世界と比較してもすごく小さいわけではないので、日本の柱になれるようにペイントエリアを支配できるようにしたいです」とさらなるステップアップを目指します。

 渡嘉敷選手は、コロナ禍になった2月の時点でも変わらずに「モチベーションは高い位置にあり、今できることを常に全力で取り組んでいます」と突き進んでいます。若い選手たちは先を走るベテランの背中を追いかけながら目標に掲げた金メダル獲得へ向けて切磋琢磨しています。1年延期となった東京オリンピックですが、成長できるチャンスだと選手全員が考えており、日々集中した練習が行われています。