FIBA女子アジアカップ:予選ラウンド第2戦[日本 78-49 チャイニーズ・タイペイ]
「ティーチング・ポイント」トム・ホーバスヘッドコーチ
「ティーチング・ポイント」トム・ホーバスヘッドコーチ
「FIBA 女子アジアカップ 2019」予選ラウンド第2戦はチャイニーズ・タイペイと対戦。苦しい前半を乗り越え、後半は強化してきた走るスタイルを全うしたAKATSUKI FIVE女子日本代表は、78-49と29点差をつけて勝利しました。本日9月26日(木)21:45(現地17:45)より韓国と、予選ラウンド最終戦に臨みます。どちらも2連勝しており、1位通過を懸けて負けられません。
体調不良から復帰した宮澤夕貴選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)が先発出場。チャイニーズ・タイペイに先制されるも、その後は6連続得点し、第1クォーターは21-12と一気にリードを広げます。しかし、第2クォーターは一変し、日本はたった6点しか獲れずに27-33と逆転されます。
ディフェンスから切り替え早くオフェンスに転じることで、日本のスタイルを出すことができます。しかし、オフェンスリバウンドを獲られてしまうとそのスピードが封印され、インド戦も同様の時間帯がありました。「全部ハーフコートバスケになってしまったことが原因です」とポイントガードの本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)も前半は苦労します。第1クォーターは渡嘉敷来夢選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)の高さを生かして、リズムをつかむことができました。今後の中国やオーストラリアといった大きな相手を想定すれば、インサイドプレーばかりでは「我々のリズムがおかしくなってしまう」とトム・ホーバスヘッドコーチは危惧し、フォーメーションプレーを選択します。しかし、ボールを動かし、ゴールにアタックしていくプレーが見られずに打開できないまま、6点を追いかける状況になりました。
もう一度、ボールも人も動き、積極的に3Pシュートを打つことをホーバスヘッドコーチは指示し、後半のコートに選手たちを送り出します。宮澤選手が2本の3Pシュートを決めると、見違えるように日本らしさを発揮していきます。「気持ちを出してディフェンスをアグレッシブにできたことで、そこから速い展開で何度も速攻を出て、それが良い流れにつなげることができました」と本橋選手も本来のプレーで、チームを動かします。第3クォーターは9点、第4クォーターも7点と相手を一桁に抑え、そこから走って得点につなげ、終わってみれば78-49で圧倒しました。
もし、後半に気持ちを切り替えて臨んでいなければ、「20点差をつけられて、こちらが負けていたかもしれません」とホーバスヘッドコーチは言います。バスケは流れのスポーツであり、気持ちで引いてしまえば相手のペースのまま試合は進んでいきます。試合後、「負けている展開になり、あまり調子がよくなかった中でも後半に良いバスケができたことをみんな忘れないで欲しい」と選手たちに伝えました。ホーバスヘッドコーチは「ティーチング・ポイント」と言い、この試合を教訓にして前に進んでいきます。
髙田真希選手(デンソーアイリス)とともに19点を挙げた渡嘉敷選手は、「後半はすごく良いチームだったので、今後はこのレベルをキープしていきたいです」ときっかけをつかむ試合となりました。インド戦は27点、チャイニーズ・タイペイ戦も49点に失点を抑えています。「ディフェンスからエネルギーを出し、良いディフェンスをして走ることでリズムを作ることができています」とホーバスヘッドコーチも評価しており、3連勝を目指します。
3連戦であり、どのチームにとっても体力的に苦しくなる予選ラウンド最終戦。予選グループを1位突破できたチームは、明日は休息日が与えられます。しかし、2位と3位のチームは4連戦となる準々決勝を迎え、休むことなく最終日まで向かわなければなりません。渡嘉敷選手は「しっかりとコンディションを整えられる時間をゲットできるように、全力で戦います」と話しており、勝利をつかむとともに、休息日も勝ち獲りにいきます。
■FIBA女子アジアカップ2019 (FIBA Women’s Asia Cup 2019)
【試合スケジュール】※日本時間
○日本 103-27 インド●
○日本 78-49 チャイニーズ・タイペイ●
9月26日(木)21:45 日本 vs 韓国
9月28日(土) 準決勝
9月29日(日) 決勝
※全試合CSフジテレビで生中継、DAZNにて生配信
※準決勝以降はBS-TBSにて生中継