COLUMN

~宮地陽子のGO FOR 2020~海外日本代表候補選手奮闘記
田中 力「いつか、僕がずっとやるべきことをやっていたということにみんなが気づいてくれるときがくると思っています」


 7月に、ラトビアでU19ワールドカップが行われたとき、日本代表チームに田中力の姿はなかった。4年前、中学3年にしてU16代表に選ばれた田中には、今回も協会からは声がかかっており、一時はU19代表合宿のために帰国することも考えていた。
しかし、結局、自分の判断で不参加を決めた。コロナ禍で国境を越えた移動が簡単でなかったという事情もあった。それに加え、田中自身、この夏は大学進学に向けて勝負のときだったのだ。

「U19の合宿があると聞いた瞬間、『行きたい』って思いましたけれど。ま、しかたないです。自分の夢もあるんで」

 今回はタイミングが合わなかったが、日本代表としてプレーしたいという気持ちは常にある。

「自分も日本を強くしたいんで。戻ったときには、『なんだこいつ?(すごいぞ)』って感じで戻りたい」と笑う。
「日本を強くするためにも、自分も強くならなきゃいけない。自分が代表の選手になったときには、チームを引っ張っていい成績にできるような選手になります」

 2年後には、沖縄が共催地となっているFIBAワールドカップがある。その大会に向けては、さらに特別な思いがある。中学卒業と同時に日本を飛び出た田中は、日本のファンの前でプレーしたいという気持ちが強い。だからこそ、ぜひメンバーに入りたい。

「そのときに(代表メンバーに)入っていなかったら、『お前何しているの?』っていう感じですかね。『これまで何の練習していたの?』って。そのときにみんなの前でプレーできるようにします。自分、日本でプレーしたいんですかね。日本のみんなの前で。それがやっぱり楽しいです」

 でも、今はアメリカで頑張る時だと決めている。3年前にフロリダ州にあるIMGアカデミーに入学した田中だが、去年、同校を離れて、今はカリフォルニア州のプレップスクール、ベリタスで活動している。3年前に新設されたプログラムで、昨シーズンの途中から加入した。

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